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イングランド2連敗で早々に敗退も
ホジソン続投で見える"明るい未来"。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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photograph byGetty Images

posted2014/06/26 10:30

イングランド2連敗で早々に敗退もホジソン続投で見える

グループ最終コスタリカ戦の先発メンバー。21番バークリーや7番ウィルシャー、23番ショーなど若手が出場機会を得た。

 イングランドにとっての2014年W杯は、開幕から10日足らずで閉幕を迎えた。

「外国人監督なら解雇されている」とは、スベン・ゴラン・エリクソンの反応。協会が敗退決定直後にロイ・ホジソン監督の続投支持を公言したことを受けての発言だった。スウェーデン人元代表監督の発言には一理ある。

 2年前のホジソン就任には、ファビオ・カペッロ前体制の失敗で外国人監督に懲りた協会が、イングランド人を求めた背景があった。その母国人監督と臨んだブラジル大会で、代表はグループステージでいきなり2連敗。母国史上最速のW杯敗退に終わったのだ。

 国民の間でもホジソン退任を求める声はある。イタリア戦(1-2)ではアンドレア・ピルロとマリオ・バロテッリ、ウルグアイ戦(1-2)ではルイス・スアレスと、明らかな要注意人物の脅威を防ぐことができなかった手腕が批判された。

 ウルグアイ戦では、ウェイン・ルーニーを初戦の左サイドからトップ下に戻した判断と、中盤の数的不利に対応できなかった采配も叩かれた。2試合で4失点という事実に、指揮官が左SBのアシュリー・コールを招集せず、CBのジョン・テリーへの代表復帰要請を拒んだ姿勢を、今更のように嘆く向きまであった。ウルグアイ戦の翌日、『デイリー・メイル』紙が行った意見調査では、7割近い回答者が退任を望んでいた。

手厳しい国内メディアも、多くが続投を支持。

 反ホジソン派は、2年前に2018年W杯に照準を合わせたイングランド復興への下地作りを任された指揮官が、「長期展望」の名の下にあぐらをかいているとみなしているようだ。

 それが事実であれば、手厳しい国内メディアが容赦しないはず。しかし実際の報道はというと、早期敗退を告げる各紙のスポーツ第1面は「エンド・オブ・ザ・ワールド」のように絶望的な見出しで飾られていても、指揮官は続投が妥当とする意見が大半を占めている。

 例えば『テレグラフ』紙では、同紙記者6名のうち、元代表FWのアラン・スミスを含む5名が協会のホジソン支持に賛成しているという具合だ。代表ご意見番の代表格ガリー・リネカーも、ウルグアイ戦でシステムを基本の4-2-3-1から4-3-3に変更できなかった戦術面を「采配ミス」と非難する一方で、「若手を登用し、以前よりスピード感があって前向きなサッカーで勝負を挑んだ。現時点ではそれが国民の願いでもあったはずなのだからあまり文句は言えない」と、ホジソンの仕事を評価している。

【次ページ】 ジェラード「差は縮まっている」

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