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五輪で10番を背負った男が変身中!
FC東京をリードする東慶悟の存在感。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byAFLO SPORT

posted2013/03/22 10:31

五輪で10番を背負った男が変身中!FC東京をリードする東慶悟の存在感。<Number Web> photograph by AFLO SPORT

ロンドン五輪で10番を背負った東が、FC東京で生まれ変わったように攻撃的になり活躍中!

 FC東京が面白いサッカーをしている。

 第3節までだが2勝1敗で4位。前線が流動的に動く攻撃的なサッカーで相手を翻弄。セレッソ戦でこそ負けはしたが、敵の茂庭照幸をして「FC東京は非常に強かった」と言わしめたほど良い内容の試合だった。その攻撃をリードしているのが今季、大宮から移籍してきた東慶悟である。

「今、プレーしてて楽しいですね」

 東は、嬉しそうに、そう語る。

「毎試合、すごくいい試合をしているし、内容もいい。守備するところは、しっかり全員でしているし、攻撃する時は、少ない人数でもシュートまでいけている。そのメリハリがすごくいいんですよ。昨年は、守備になった時、みんなで守ろうという意識が足りなかったと聞いていたし、不用意な失点で勝ち点を失っていたようだけど、今年はそういうことがなくなっている。セレッソ戦は負けたけど、相手が守備のブロックを敷いてきた中で、しっかりチャンスを作れている。負けても悲観する必要がないし、次に繋がる試合だったので、ほんとプレーしてて楽しいです」

大宮時代と同ポジションながら、明らかに変わった役割とプレー。

 東は大分時代にもお世話になったポポビッチ監督の下、FC東京の優勝を目指し、さらに自分自身の成長を追求するために移籍を決断した。開幕直後ながらこれまでほぼフル出場を果すなど、監督の信頼も非常に厚く、自身もチームの中で重要な役割を果たしている。

 ポジションはトップ下。

 大宮時代も同じポジションだったが、現在はパスを受けたり、出したり、自ら相手DFの裏に抜けるなど、当時と一線を画し、明らかに選手としての脅威が増している。

「大宮の時とポジションは同じですけど、役割というかプレーが違いますね。大宮の時は、なかなか前にボールが出てこなかったので、後に下がってボールをもらうことが多かったんです。そのため、必然的にゴールから離れて、なかなか得点に絡むことが出来なかった。でも、今は下がることはないし、動けばボールが前にどんどん出てくる。ゴール前で勝負することに専念出来ているんで、プレーしててやりがいがありますね」

 その言葉通り、東は相手ボールになっても前線から極端に下がってくることはない。ある程度のラインまで守備をしつつ、1トップのFW渡邉千真とともに高い位置をキープしている。

【次ページ】 意識するのはFWの渡邉千真との連係プレーからの得点。

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