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初回テストから読み解く
'13年、“開幕戦略”傾向。
~今季F1界は混戦模様!?~ 

text by

今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byGetty Images

posted2013/03/03 08:00

ベストタイムを出したマッサの駆るニューマシンF138。段差ノーズが隠れているのが特徴。

ベストタイムを出したマッサの駆るニューマシンF138。段差ノーズが隠れているのが特徴。

 今季最初の合同テストが2月5日から8日まで南スペインのへレスで行なわれ、ウイリアムズを除く10チームがニューマシンを持ち込み、精力的に走り込んだ。この後に2回の合同テストが予定されており、その過程でニューマシンアップデートがなされ、3月17日開幕戦に臨むことになる。まだ初回テストとはいえ走行データなどから「ファーストインプレッション分析」をしてみよう。

 ドライバー別ベストタイムは1位F・マッサ1分17秒879、2位K・ライコネン1分18秒148、3位J・ビアンキ1分18秒175、4位R・グロジャン1分18秒218、5位S・ベッテル1分18秒565だった。マッサが最速となり、F・アロンソはこのテストをあえて見送ったが、フェラーリは昨年同時期とは“雲泥の差”でニューF138の空力新コンセプトを確認できた。ドライビングの感触を重視する復帰2年目ライコネンもロータスE21に満足気だった。

 フォースインディアに乗った新人ビアンキは最終選考の場で3位タイムを叩き出した。V4を目指すベッテルは最終日にハード・タイヤで5位へ。他がソフトでアタックしたのに対しロングランを重ねニュー・ピレリ研究に充てたのは注目すべきだ。

ビッグチームとは一線を画す、王者レッドブルの着実な路線。

 チーム別では1位フェラーリ、2位ロータス、3位フォースインディア、4位レッドブル、5位ザウバー、6位トロロッソ、7位メルセデス、8位マクラーレン。1秒以内にひしめいた“接戦”傾向は昨年のテストでは見られず、今シーズン序盤からの激戦を大いに予感させる。

 別視点から重要なマシン基礎信頼性をチェックすると、チーム周回数は1位ザウバー430周(昨年対比132周増)、2位レッドブル372周、3位フォースインディア357周、4位ウイリアムズ333周(旧型)、5位トロロッソ330周となった。マクラーレンが8位299周で以下、フェラーリ、ロータスと続く。

 彼らの周回数が少なかったのは試験パーツ比較確認に時間を要したからだ。昨季序盤の躓きを踏まえ、正常進化型RB9で着実にいこうとする姿勢がうかがえた王者レッドブルと中間チーム勢は序盤戦の信頼性を重視。一方、ビッグチーム勢は本番までさらなるスピードを追求する。それぞれの“開幕戦略”がこの初回へレス・テストから読み取れる。

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