いよいよFIFA公認代理人の廃止が、現実のものになってきた。
これまでFIFA公認代理人の試験は、各国のサッカー協会がそれぞれの国で代行して開催してきた。15問をFIFAが、5問を各国のサッカー協会が作成し、14問正解すれば合格というテストだ。すべて3択ではあるが難問が多く、日本では1度で受かるのは難しいと言われてきた。
しかし、今年3月に予定されていた代理人試験を、日本サッカー協会は実施しなかった。FIFAが今年の秋をメドに、代理人制度を廃止することがほぼ確実になっているからだ。
もともとFIFAが公認代理人制度を作ったのは、国際移籍におけるトラブルを減らそうと考えたからだ。だが、非公認の代理人は一向に減らず、結局、国外移籍の約7割をライセンスを持たない人間が行なっていることを昨年10月にBBCが報じた。
祖母井秀隆氏(現京都サンガGM)がフランスのグルノーブルのGMを務めていたとき、こんなことを言っていたことがある。
「毎日のように代理人と名乗る人間からクラブに売り込みがあって、直接会わなきゃいけないことがある。その前に僕は必ず、スタッフに訊くんです。今日会う代理人は、良い方(FIFA公認代理人)? 悪い方(非公認代理人)? って(笑)」
テストの“模範解答”の値段は2000ユーロ(約23万円)!?
また、テスト自体に不正があることもわかってきた。
ドイツのキッカー誌は独自の調査により、FIFA公認代理人試験の解答を購入できることを突き止めた。値段は2000ユーロ(約23万円)。記者が受験者に成りすまして入金したところ、試験の3時間前に携帯メールでFIFA作成分の問題(15問)の答えが送られてきた。14問に正解すればいいので、15問の答えがあれば十分だ。
記者は問題の意味はチンプンカンプンだったが、携帯メールどおりに3択を選んだら見事合格。昨年の10月末、その顛末をすべて誌面で暴露した。
ライセンスを持たない人間が約7割の移籍に携わり、公認代理人の中には“カンニング”した可能性がある人間もいる(もちろん日本では、こんな不正はありえないだろうが)。これではFIFAが代理人制度を廃止したくなるのも当然だろう。
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