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酒場のオヤジが共感する小林誠司。
続く若手扱い、捕手2人指名の悲哀。

posted2017/11/09 10:30

 
酒場のオヤジが共感する小林誠司。続く若手扱い、捕手2人指名の悲哀。<Number Web> photograph by Kyodo News

オフに30億円とも言われる大型補強をしたはずなのだが、CS進出を逃した巨人。小林の試練は続くのか……。

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中溝康隆

中溝康隆Yasutaka Nakamizo

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Kyodo News

「今頃、小林はいったいどんな心境なんだろうね」

 先月のドラフト会議直後から、30~40代前半の男性と仕事の打ち合わせや飲みに行くとよくそんな話題がでる。

 不思議なもので、巨人の小林誠司と言えばそのイケメンぶりから圧倒的な女性人気の高さで知られていた。それがどうだろう? 崖っぷちの“松坂世代”と同時代を生きた、おっさんビギナーとも言える世代(俺含む)が、最近は小林を熱く語っている。それだけ、あのドラフトは衝撃的だった。

 話題の清宮君の外れ1位指名で、再び抽選を外した高校通算52本塁打の村上宗隆(九州学院高)は捕手と言うより、慢性的に不足している“左の大砲候補”としてまだ分かる。だが、2位岸田行倫(大阪ガス)、3位大城卓三(NTT西日本)という2人の社会人捕手指名にはさすがにファンも驚いた。

 確かに、ベテラン相川亮二と'09年ドラ2キャッチャー鬼屋敷正人が引退し、ドラフト後には實松一成が戦力外通告を受けた。

 けど若手が育たないと指摘され続けているチームにおいて、2017年の数少ないプラス要素が小林誠司と大卒2年目・宇佐見真吾の正捕手争いじゃなかったのか……。

 なんでそれすら否定するかのような指名をするのか?

 コンバート前提なのか?

 結局、巨人は育成でも大学生捕手2人を指名と、異例の捕手重点ドラフトに終始した。

あぁ、俺って会社から信頼されていないのかな……。

 そんなに俺が悪いのか……。

 もし自分が小林誠司ならヘコむと思う。あぁ会社から信頼されていないのかな。というか、多くのおっさんビギナーはこの理不尽とも思える28歳の小林が置かれた状況に敏感に反応した。

 思うに、アラフォー男達は“10年前の自分”をそこに見ているのだ。

 20代の男はこの世で一番無力である。

 社会的な信用も経験もなければ、基本カネもない。

【次ページ】 「おまえばまだ若い」と、ただただこき使われる日々。

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