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菊池、中田、青木の守備で勝った。
WBC初戦、打線爆発より嬉しい事。

posted2017/03/08 11:40

 
国際試合の異常な緊張感からチームメイトを解放した、菊池のファインプレー。

国際試合の異常な緊張感からチームメイトを解放した、菊池のファインプレー。

text by

鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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Hideki Sugiyama

 実は守り勝った試合だった。

 1回に青木宣親(アストロズ)の二塁打から4番・筒香嘉智(DeNA)の先制適時打に始まり、同点に追いつかれた後の4回には山田哲人(ヤクルト)の勝ち越し二塁打、5回には松田宣浩(ソフトバンク)の3ランと打線が爆発した。終盤にはキューバの反撃を受けたが、そこも筒香の2ランなど合計14安打11点を奪う猛攻での圧勝。侍ジャパンが世界一奪回に好スタートを切った。

 11対6という点数は、一見、打撃戦のようにも感じるが、実は勝負の分岐点となったのは序盤から一度もキューバに追い抜かれなかったこと、勝ち越しを許さなかったことにあり、そのカギを握ったのが侍ジャパンの守りだった。

「独特の緊張感でスタートしたけれど、初回の菊池のプレーが大きかったですね」

 試合後の会見で小久保裕紀監督が開口一番に挙げたのが、立ち上がりの1回のピンチを凌いだ菊池涼介(広島)の守備だった。

菊池、坂本、中田へと繋がったビッグプレー。

 先発の石川歩(ロッテ)がいきなり先頭のサントスに足元を抜かれる内野安打を許すと、2番のアヤラのゴロを三塁手の松田がファンブルして無死一、二塁のピンチ。そこで飛び出したのが菊池のビッグプレーだ。

 3番・セペタの一、二塁間へのゴロを倒れこんで捕球すると、そのまま菊池独特の身のこなしで反転しながら二塁に送球。ボールはベースカバーに入った遊撃手の坂本勇人(巨人)から一塁に転送されて併殺が成立した。

「とりあえず打球を止めようと。自分のプレーができたし、あれで僕自身も乗っていけた」

 菊池はこう振り返った。

 目立たなかったが、坂本からの低くライト寄りに逸れた送球を、身を挺して止めてアウトにした一塁手の中田翔(日本ハム)のプレーも大きかった。

【次ページ】 勝ち越しを阻止した、青木のファインプレー。

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