フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
四大陸は平昌五輪テストイベント!
フィギュア日本勢の複数メダル期待。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byYohei Osada/AFLO SPORT
posted2017/01/31 11:40
世界選手権前の大きな国際大会として、また、平昌五輪の本番環境の確認にもつながる今回の四大陸選手権は、羽生にとって非常に重要な大会となる。
さらなるレベルアップを目指す宇野昌磨。
全日本選手権で初タイトルを手にした宇野は、年末年始を北米で過ごしたという。
シカゴでは、アレクサンダー・オウリアシェフコーチと、ジャンプやフィジカルなどの強化練習を行った。元ウクライナチャンピオンのオウリアシェフは、技術の高さに定評があるグレイシー・ゴールドにジャンプの基礎を叩き込んだコーチである。
その後、トロントに移動して演技の幅を広げるためにデイビッド・ウィルソンにエキジビションの振付を依頼したという。
今シーズン4フリップをものにして、GPファイナルでも2度目の銅メダルを手にした宇野。
五輪を見据えての海外強化練習の結果を、江陵で目にするのが楽しみである。
新たな一面を見せた田中刑事。
日本男子代表の3人目は、全日本選手権で2位に入り、シニアになってから初のメダルを手にした田中刑事である。今シーズンはNHK杯で3位に入り、初のシニアGPメダルも手にして急成長中と言っていい。
4サルコウの成功率が上がったことももちろんだが、特にマッシモ・スカリ振付のフリー、ニーノ・ロータのサウンドトラックメドレーでは、今季驚くほどの表現力の成長を見せてくれた。
早いテンポの細かい動きも小さくまとまってしまうことなく、ダイナミックに体を大きく使いながら最後までスピードを保った滑りは、観客の注意を一瞬たりともそらさない。
昨年は6位だったこの大会で、どのくらい順位を上げられるか注目である。