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八重樫東から井上尚弥へのエール。
「今やったらロマゴンに勝てる」

posted2017/01/31 07:00

 
八重樫東から井上尚弥へのエール。「今やったらロマゴンに勝てる」<Number Web> photograph by AFLO

ロマゴンと壮絶な死闘を繰り広げた八重樫。「尚弥なら勝てる」の言葉には重みがある。

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Number編集部

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「今やったら勝つと思いますよ、尚弥」

 Number920号「ボクシング総力特集 最強は誰だ。」にて、IBF世界ライトフライ級王者の八重樫東にインタビューしていたときのこと。

 この日は全階級を通じて最も強いボクサーを表す「パウンド・フォー・パウンド」1位のローマン・ゴンサレスについて、対戦したときの話を聞くという趣旨だった。八重樫は2014年9月に、強すぎるあまり対戦相手探しに苦労していた「ロマゴン」との対決を買って出ている。壮絶な打ち合いの末に敗れこそしたが、積極的なファイトで多くの感動を生んだ。

「クアドラスよりも尚弥のほうがパンチもある」

 インタビューの場所は横浜市内にある大橋ボクシングジムの、会長室の一角。八重樫は自らが感じたゴンサレスの強さを丁寧に説明した後、ジムの後輩でもある井上尚弥を引き合いに出して「今やったら勝つと思いますよ」と力強く言った。

「去年の9月に(カルロス・)クアドラスがロマゴンと試合をして、尚弥がやろうとしていること(フットワークを使って距離を取る)をやってましたね。ちょっと雑でしたけど。あれのもっと完成度の高いことを尚弥はできます。クアドラスよりも尚弥のほうがパンチもあると思うので」

 ゴンサレスは昨年9月にスーパーフライ級へと階級を上げ、井上尚弥と同クラスになった。そのため、今年の年末にも2人の「世紀の対決」が実現するのではないかと周囲の期待は高まっている。

 冒頭の言葉はそんな状況に置かれた10歳下の後輩を思う、優しい先輩からのエールだった。

【次ページ】 「おいしいところは尚弥が……」(大橋会長)

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