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Jのコンタクトプレーは少なくない!?
柏vs.東京で気になった「審判の笛」。

posted2015/11/10 10:40

 
Jのコンタクトプレーは少なくない!?柏vs.東京で気になった「審判の笛」。<Number Web> photograph by AFLO

闘志を前面に出してプレーする橋本拳人のタックルには、客席から拍手が起きた。

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松本宣昭

松本宣昭Yoshiaki Matsumoto

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 思わず本音が出ちゃう派と、あくまで本心は包み隠す“大人”派。記者会見の場になると、サッカーの監督たちはどちらかのタイプに分かれる。例えば日本代表のハリルホジッチ監督は、前者に当てはまるだろう。日本ではタブーとなりやすい審判の判定についても、お構いなし。11月5日の日本代表メンバー発表会見では、こう口にした。

「昨日、日本の審判たちとディスカッションする機会があったので、説明もした。例えば『日本ではボディコンタクトが少ないので楽でしょう』と。ただし、チャンピオンズリーグを見てください。全部のポジションでコンタクトをしている。ファウルを誘う人もいるし、騙す人もたくさんいる。でも日本の選手ではそういったことが少ない」

 日本人選手のフィジカルの弱さを議論する際に、Jリーグでのボディコンタクトの少なさがよく指摘されるが、おそらくこれは事実だ。Jリーグから欧州へと渡った選手たちが、そう感じているから。昨季、セレッソ大阪からオーストリアのザルツブルクへ移籍した南野拓実は加入当初、ディフェンス面でカルチャーショックを受けたという。

「戦術練習のときに、セレッソ時代と同じ感覚でプレスに行ったら、コーチ陣に激怒されたんです。『そんなのはディフェンスじゃない。体をぶつけろ!』って」

 日本では相手にかわされて背後のスペースを突かれることを恐れるあまり、必要以上に相手との距離を取る選手やチームが多い。南野はセレッソ時代から相手との距離を詰めて守れるタイプだが、それでも前線からの激しいプレスが特徴であるザルツブルクの基準では、まだまだ甘かったということだ。

スタンドからはブーイングが多かった。

 では、本当にJリーグではボディコンタクトが少ないのか。この視点で11月7日の柏レイソル対FC東京戦を取材した感想は、「意外とそうでもない」だった。体と体の接触自体は、頻繁にある。43分にFC東京の橋本拳人が藤田優人に見舞ったスライディングタックルは強烈で、この迫力あるプレーにスタンドからは大きな拍手が送られた。

 ただし試合全体を通して見ると、コンタクトプレーに対するスタンドのリアクションは、拍手よりもブーイングのほうが多かった。ぶつかり合った選手たちにではなく、扇谷健司主審へのものだ。

【次ページ】 つい疑問がでてしまう曖昧な判定基準。

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