Number ExBACK NUMBER
期限迫るFIBAの要求、詳細が判明。
東京五輪へ、日本バスケの「正念場」。
posted2014/09/26 16:30
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph by
NIKKAN SPORTS
国際バスケットボール連盟(FIBA)から日本バスケットボール協会(JBA)に言い渡された国内改革の期限、10月31日が1カ月後に迫っている。
これまでの報道では、FIBAからの要求のうち、NBLとbjリーグという国内の2つのリーグ統一という点に焦点が当てられることが多かったが、NBLとbjリーグの統一問題は、重要項目ではあるとはいえ要求の一部に過ぎない。
9月にスペインで開催されたFIBAバスケットボール・ワールドカップ中にFIBAが発表したステートメント(http://cager.co.jp/special/26896/)には、その要求が3項目に渡って記載されていた。その3項目を簡単に要約すると次のようになる。
(1)トップリーグ(NBLとbjリーグ)の統一。
(2)協会内部組織・体制の改革。代表強化プログラム導入。
(3)アンダー世代の代表と国内大会の重複問題。
解決に向けての進展が見られなければ、国際試合禁止。
FIBAはこれら3つの問題点を指摘した上で、10月末までにこれらに対する解決策を示すことができなければJBAに対して制裁を科し、解決に向けての進展が見られるまで制裁を解くつもりはないと断言している。制裁とはつまり、日本チームの国際試合禁止だ。制裁を受けている間は、男女、年代に関わらず、国際大会に出場できなくなる。
FIBAから問題点を指摘されることや、その問題点に対する取り組みの成果によって制裁を受ける可能性があるというのは、協会や日本バスケットボール界にとっては新しいニュースではない。FIBAがJBAに対してこの通達を行なったのは今年春であり、JBAもその事実を公表している。今回のステートメントは、これまで公にはそのことに触れてこなかったFIBAが、初めてその事実を公に認めた発表であるにすぎない。