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復帰したローズ、今季は「賢く、楽しく」を目指す。
~ブルズの大黒柱、完全復活のカギ~ 

text by

宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2014/09/28 10:40

NBA開幕を見据えつつ、今夏のFIBAワールドカップでドリームチームの一角を担った。

NBA開幕を見据えつつ、今夏のFIBAワールドカップでドリームチームの一角を担った。

 この夏のデリック・ローズ(シカゴ・ブルズ)は明るく、饒舌だ。

 以前から取材には協力的だが、最近2シーズンは故障でほとんど試合に出られず、その分メディアへの露出も限られていた。そのためか、7月にアメリカ代表の一員として表舞台に戻ってきてからは、記者たちと話すことも楽しくてしかたないようだ。口癖のひとつ、「フォア・シュア(間違いない)」を何度も口にし、ポジティブなオーラを振りまいている。

 たとえば、この夏にパウ・ガソルと契約したブルズの補強について聞かれたときも、この言葉が口を突いて出てきた。

「(補強に成功したことは)間違いない。すばらしい選手を獲得することができて、プレイオフを勝ち進むことができるチームになった」と満足そうだった。

 もちろん、そのためにはローズ自身の完全復活が大前提だ。2年前の左膝前十字靭帯断裂、そして1年前の右膝半月板損傷と大きな故障が続き、その間、ブルズはプレイオフを勝ち抜けなかった。ローズとしても、チームを優勝に導ける選手として復帰するというのが、リハビリ中の最大のモチベーションだった。

「無理せずに、試合の流れを読むように心がけている」

 故障を経験したことでの変化もある。より“賢いプレー”を意識するようになったことだ。去年、一時復帰したときは、復調を証明しようという気持ちが強いあまり、強引にやりすぎた面があった。

「今度は無理せずに、試合の流れを読むように心がけている。攻め込んだときもフローターショットなどを使うことで接触プレーを減らし、自分のエネルギーを正しい方向に使いたい。そのことを学ぶのに(NBA入りから)7年目までかかった自分に怒っている」と言って、笑った。

 アメリカ代表として出場したFIBAワールドカップでは、人生で初めて、控えからの出場も経験した。NBAシーズンへの準備として、少しずつ錆を落とし、コンディションを上げていくためだ。

 前回、4年前に世界選手権に出場した時は、直後の'10-'11シーズンにリーグMVPを初受賞し、チームもカンファレンス決勝まで進んだ。今回もその歴史を繰り返し、さらに先に進むのが目標だ。

「自分がどれだけ努力してきたかわかっているから、あとはコート上で楽しむだけだ。正直言って、楽しめるかどうかが鍵だと思っている」

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