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45歳、武豊はなぜ好調なのか?
理想と「今のベスト」との狭間で。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byYuji Takahashi

posted2014/09/13 08:00

45歳、武豊はなぜ好調なのか?理想と「今のベスト」との狭間で。<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

9月7日の小倉9R若戸大橋特別で復帰後初となる64日ぶりの勝利を挙げた武豊。

 いよいよ秋競馬が開幕する。

 例年なら、ローカルで行なわれていた夏競馬が終わると、中山、阪神といった中央場所での開催が始まるのだが、今年は中山競馬場が改修工事中のため、京成杯オータムハンデキャップ、セントライト記念、産経賞オールカマー、そしてGIのスプリンターズステークスなどは新潟で代替開催される。

 スプリンターズステークスが新潟で行われるのは2002年以来12年ぶりのこと。

 その'02年の勝ち馬は4歳牝馬のビリーヴ、鞍上は武豊であった。

 武は、翌'03年、「不可能」と言われていた年間200勝を突破する204勝(JRAのみ)を挙げ、'04年は211勝、ディープインパクトで無敗の三冠制覇を達成した'05年は212勝と、自身の記録を更新しつづけた。

 その後、'10年春の落馬負傷を機に成績不振に陥り、'12年はデビュー以来最低の年間56勝に終わった。

落馬負傷から3年、復活を遂げた「天才」。

 しかし、昨年、キズナでダービーを勝ったころから輝きをとり戻し、秋にはトーセンラーでマイルチャンピオンシップを優勝。前人未到のGI100勝を達成した。年間の勝ち鞍も97勝とV字回復を果たし、「天才」の復活を印象づけた。

 今年は昨年の同時期を上回るペースで勝っていたのだが、7月20日の中京6レースで落馬し、右手親指を骨折。ひと月ほどの休養を余儀なくされた。

 その後8月31日に復帰、9月7日に復帰後初勝利となる58勝目を挙げた。

 今年はまだGIを勝っていないのだが、トーセンスターダムできさらぎ賞、ベルカントでフィリーズレビュー、キズナで産経大阪杯、そしてスマートレイアーで阪神牝馬ステークスと重賞を4勝するなど「さすが武豊」という唸らせる騎乗が多くなっている。この秋も、ここに記した馬たちのほか、トーセンラーなど有力なお手馬が控えている。

【次ページ】 「今の自分にとってのベスト」を追い求める。

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