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これは「方向性なき敗戦」ではない。
GL敗退の日本、選手が信じた“道”。 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2014/06/25 11:15

これは「方向性なき敗戦」ではない。GL敗退の日本、選手が信じた“道”。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

試合後、虚空を見つめ悔しさをかみ締める本田圭佑。試合後のインタビューでも「負け犬」「口だけ」と強い言葉で自らを責めた。

 4万340人を飲み込んだクイアバのパンタナール・アリーナは、9割がコロンビアサポーターという完全アウェイの状態だった。ホームさながらの雰囲気で戦った1、2戦目とは正反対という空気の中、ザックジャパンは「勝てば裏カードの結果次第で決勝トーナメントに進出」という奇跡を信じて、6月24日の戦いに挑んだ。

 肌を突き刺すような日差しと、乾いた空気。雨のナイトゲームだった1、2戦目とは打って変わり、キックオフは午後4時、天気は快晴。そして、30度を超える過酷な条件での大一番は「攻撃的なサッカーで戦い、未来を掴む」という、選手自身が示してきた命題への答えを出すための試合でもあった。

 すでに決勝トーナメント進出を決めているコロンビアはコートジボワールとの第2戦から先発8人を入れ替えた。司令塔のMFハメス・ロドリゲスら主力は軒並みベンチスタート。長友佑都のインテルの同僚、MFフレディ・グアリンら今大会初出場初先発となる選手が何人も先発に名を連ねた。

 一方の日本はギリシャとの第2戦から先発2人を替え、香川真司が先発に復帰。ボランチの一角には青山敏弘が初めて入った。1トップには大久保嘉人が入った。

必死にゴールを狙う日本が喫した重い先制点。

 日本ボールでキックオフ。立ち上がりは押し込まれたものの、本田圭佑らを中心に徐々にボールポゼッションを高めながら、攻めの姿勢を見せていく。

 前半7分、本田の直接FK。同10分、大久保のシュート。同14分には内田篤人が、そして長谷部誠がゴールを狙った。もちろん、香川もシュートを打った。ポジションに関係なく、誰もが必死にゴールを奪おうとしたそのとき、落とし穴が待っていた。

 同16分、岡崎慎司がボールを奪われカウンターを食らうと、今野がペナルティーエリア内でアドリアン・ラモスを倒し、PKを献上。フアン・クアドラドが冷静に蹴り込み、コロンビアが先制した。カウンターの餌食。重い1点だ。

【次ページ】 岡崎の同点弾……も期待は長く続かなかった。

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