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松山英樹が挑む全米OPの難コース。
全米1位のある数字と、本当の武器。 

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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photograph byAP/AFLO

posted2014/06/11 10:50

松山英樹が挑む全米OPの難コース。全米1位のある数字と、本当の武器。<Number Web> photograph by AP/AFLO

通算13アンダーで並んだケビン・ナ(アメリカ)とのプレーオフを制し、日本人4人目となる米ツアー優勝を果たした松山。

 英国ブックメーカー「ウィリアムヒル」によると、今年の全米オープン優勝の最有力候補は8倍のローリー・マキロイだそうだ。世界ランク1位のアダム・スコットが15倍で続き、昨年、同大会6度目の2位となったフィル・ミケルソンが17倍で3番人気となっている。

 日本の松山英樹はイアン・ポールター、リッキー・ファウラー、キーガン・ブラッドリーらと同じ16番人気の46倍。予選落ちした4月のマスターズ直前は101倍だった。5月クラウンプラザインビテーショナルから立て続けに優勝争いを演じ、ついにはメモリアルトーナメントで掴んだ初優勝が、その評価をグンと押し上げたことは疑いようがない。

 アマチュア時代を含め米ツアー参戦26試合目で達成した優勝。最新の世界ランクトップ10の中で、これ以上の早さで初勝利をマークしたのは、ジョーダン・スピース、ヘンリック・ステンソン(ともに16試合目)、マキロイ(18試合目)、タイガー・ウッズ(19試合目)の4人だけ。

 彼が持つ数字は22歳にしてすでに、世界のトッププレーヤーに比肩すると言っていい。

 全米オープンの開幕を控え、はちきれんばかりに膨らむ期待。松山はそれを背負って、日本人初のメジャー制覇の夢をかけて戦う。

「120年の歴史で初めて」というコースセッティング。

 初めて全米女子オープンと2週連続開催となる今年の舞台は、ノースカロライナ州の名門、パインハーストNO.2コース。1999年、2005年以来3度目の開催となるが、大会を主催する全米ゴルフ協会(USGA)は、例年の全米オープンとは異なる性格のコースセッティングを明確に打ち出している。

 一番の違いは、もともと範囲の狭いラフがフェアウェイ並に短く刈り込まれたことだ。

 ボールをすっぽり包み隠す100mm以上の深いラフは、カチコチに引き締められたグリーンと並んで、「ザ・全米オープン」と言える特徴だった。大会を主催するUSGAのエグゼクティブ・ディレクター、マイク・デービスは「全米オープン、そして全米女子オープンにおいて、我々が深いラフをこれほど準備しなかったことはない。120年の歴史の中で初めてのことだろう」とまで言った。

【次ページ】 一見寛容に見えるが、少しでも逸れれば……。

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