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「世界王者」か、それとも「復活」か。
GI馬9頭、超豪華布陣の安田記念。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byREUTERS/AFLO

posted2014/06/07 08:00

「世界王者」か、それとも「復活」か。GI馬9頭、超豪華布陣の安田記念。<Number Web> photograph by REUTERS/AFLO

ジャスタウェイにつけられたホースランキングの130ポンドは、日本馬としてはエルコンドルパサーの134ポンドに次ぐ数字。世界王者の貫禄を見せられるだろうか。

 キーワードは「世界」か、それとも「復活」か――。

 上半期のマイル王を決める第64回安田記念(6月8日、東京芝1600m、GI)は、実に9頭ものGIホースが名を連ねる超豪華布陣となった。

 出走馬は17頭。フルゲート18頭に満たない頭数で行なわれるのは1999年以来15年ぶりになる。何頭かの陣営が「勝ち目のない戦い」を避けた結果だろうか。

 今年の安田記念の格を、その存在だけでグッと引き上げているのは、ジャスタウェイ(牡5歳、父ハーツクライ、栗東・須貝尚介厩舎)である。

善戦マンから一転、世界チャンピオンに。

 昨年の天皇賞・秋で突如本格化し、女傑ジェンティルドンナを4馬身突き放して圧勝。GIIやGIIIで2着が5回もあった「善戦マン」だったことが嘘のようなパフォーマンスを見せた。そして今年、中山記念を完勝したのにつづき、ドバイデューティフリーでは2着を6馬身以上ちぎった。コースレコードを2秒以上更新する圧巻の走りで世界を震撼させ、ロンジンワールドベストレースホースランキングで日本馬初の世界単独1位(130ポンド)の座を獲得した。

「世界王者」となったジャスタウェイにとって、これが凱旋レースとなる。

 主戦の福永祐一が騎乗停止となり、一時は鞍上が宙に浮いたが、過去に2度レースで騎乗した柴田善臣が手綱をとることになった。通算2000勝以上している名手で、須貝調教師と競馬学校騎手課程の同期である。

 坂路での追い切りでも抜群の動きを見せており、臨戦態勢は整った。

 2000mの天皇賞や1800mのドバイデューティフリーでの強さが際だっていたため1600mは距離不足ではないかと不安視する向きもあるが、新馬戦やアーリントンカップを勝つなど、ちゃんと実績がある。何より、東京の長い直線がこの馬の爆発力を最大限に引き出す強い味方になるだろう。

 ジャスタウェイが、とてつもない強さで再度「世界」を驚かせ、オークス、ダービーにつづく、ハーツクライ産駒による3週連続GI制覇をやってのける可能性はかなり高いと見た。

【次ページ】 「復活」を期す実力馬3頭。

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