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WGP19年目のベテランが
今シーズンを熱くする!
~天才V・ロッシ、復活の予感~ 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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photograph bySatoshi Endo

posted2014/03/12 10:00

WGP19年目のベテランが今シーズンを熱くする!~天才V・ロッシ、復活の予感~<Number Web> photograph by Satoshi Endo

セパンのラップタイムは1分59秒台で初めて2分の壁を突破。テストの順調さを証明した。

 2009年を最後にタイトルから遠ざかっているV・ロッシが、今年は素晴らしい戦いを見せてくれそうだ。

 2月上旬、マレーシアのセパン・サーキットで行なわれた今季初テストを、総合2番手で終えた。昨季史上最年少王者となって勢いに乗るM・マルケスと、わずか0.194秒差。3日連続でタイムを更新した走りも良かったが、連日ヤマハ勢トップの座をキープしたことがロッシの表情を明るいものにした。

 ドゥカティからヤマハに復帰した昨年は、オランダGPで3年ぶりに優勝するなど、ところどころで良い走りをしたが、セカンドグループに甘んじることが多く、レースを重ねても一向に進化を感じられない1年だった。だが今回のテストでは、コースインするたびにタイムを縮めた。これまで課題だったブレーキングの安定性が向上したことで、走りにメリハリが生まれ、タイヤのパフォーマンスを生かせるようになったのだ。

 体制の変化も影響しているかもしれない。チーフメカニックを長年一緒にやってきたJ・バージェスから、モトGPの経験のないS・ガルブセラへ代えた。今年を勝負の年と位置づけるロッシにとっては大きな挑戦だったが、まずは順調なスタートを切ったといえる。

チャンピオンだった頃よりもロッシから感じる風格。

 ロッシは'10年に大きなケガをした。その年はチームメイトのJ・ロレンソがタイトルを獲得。チームメイトに負けるという屈辱をレース人生で初めて味わい、翌年ドゥカティに移籍した。しかし、そのドゥカティではどん底を味わった。

 チャンピオンを獲り続けていた頃のロッシは、ライバルに対して傲慢な態度で、時々姑息な手段を使う嫌な一面を持っていた。しかし、タイトル争いから遠ざかって以降は、それが消えた。最近では、どうしてここまで頑張れるのだろうかと感心することが多い。勝ち続けていたころよりも風格を感じさせるし、若手に全力で挑む姿は魅力的でもある。

 今年もマルケス、ロレンソ、D・ペドロサが3強を形成する可能性が高い。そこにロッシが加われば盛り上がることは間違いない。2月16日には35歳の誕生日を迎えたロッシ。そのベテランが、セパンでは一日に何度も豪快なウイリーを見せてくれた。これぞ乗れている証拠。3月23日、カタールでの開幕戦が楽しみだ。

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