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リオ五輪占う、競泳日本選手権開幕。
1994年生まれの“黄金世代”に注目!
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byKyodo News
posted2013/04/07 08:00
昨年11月の競泳W杯東京大会の記者会見に出席した萩野公介、山口観弘、瀬戸大也(後列左から)。
4月11日から14日まで、競泳の日本選手権が新潟県長岡市で開催される。7月から8月にかけてスペインのバルセロナで行なわれる世界選手権、7月にロシアのカザンで行なわれるユニバーシアードの日本代表選考を兼ねた大会だ。
世界選手権の選考基準は、オリンピックで実施されている種目については、決勝で2位以内、なおかつ日本水泳連盟が設けている2種類の派遣標準記録のIIを突破すること、オリンピックで実施されていない種目は決勝2位以内で派遣標準記録のIを突破することと定められている。派遣標準記録とは、日本水泳連盟が世界ランキングをもとに作成しているもので、世界大会で8位以内に入ることができるレベルのタイムをI、16位以内をIIとしている。今回もこれまで同様、「一発選考」である。
ただし、ロンドン五輪でメダルを獲得した選手は、その種目にかぎり、日本選手権に出場すれば世界選手権の代表となる。
ロンドン五輪では、戦後最多となる11個のメダルを獲得した日本競泳チームにとって、2016年のリオデジャネイロ五輪へ向けての最初のシーズンである。
まず注目したいのは、昨シーズンから活躍が目立ち、この4月、そろって大学に進んだ3人の選手だ。
ロンドン五輪銅メダルの萩野に触発された瀬戸も発憤。
その先陣を切ったのが、萩野公介である。
ロンドン五輪に出場し、競泳種目初日に400m個人メドレーで銅メダルを獲得し、日本チームに勢いをつけた。萩野の魅力は、背泳ぎの100、200mでも入江陵介の高校記録を破ったように、幅広い種目で活躍する可能性を秘めることだ。以前、「どの種目でも勝てるのが強い選手だと思います」と語ったことがある。今大会でも6種目にエントリーしているが、各種目での泳ぎが楽しみなところだ。
萩野とライバル関係にあり、勢いに乗っているのが早稲田大学に進んだ瀬戸大也だ。