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修羅場を乗り越えてきた香川と吉田。
プレミア日本人初対決で見せた輝き。 

text by

鈴木英寿

鈴木英寿Hidetoshi Suzuki

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photograph byAFLO

posted2013/01/31 11:40

修羅場を乗り越えてきた香川と吉田。プレミア日本人初対決で見せた輝き。<Number Web> photograph by AFLO

試合こそリーグ首位のユナイテッドが2-1で勝利を収め無敗記録を12試合と伸ばしたが、香川、吉田ともに活躍して多くの見せ場を作った。李忠成はベンチ入りしたが、出場は果たせなかった。

 香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)と吉田麻也(サウサンプトン)。

 日本代表で10番を担うアタッカーと最終ラインの統率者が、プレミアリーグの舞台で初めて激突する――。

 マンチェスターでは多くの日本人がこの一戦を待ち望んでいた。

 フットボールとロックミュージックで有名なマンチェスターは、数万人の学生数を誇る大学の街でもある。日本からの留学生も多い。交換留学生として昨年秋からマンチェスターに住む20歳の大学生(新潟県出身、女性)は「この日が待ち遠しかったです。大学の仲間と一緒にパブで応援します!」と目を輝かせていた。

 また、市内でオールド・トラッフォード観戦者を主な対象にゲストハウスを経営する遠藤由美さんのもとには、日本からこの試合観戦のために、多数のファンが駆けつけていたという。日本代表のファンという長野県の美容師(44歳)は、「2人のマッチアップに期待したい。香川選手には是非ゴールを!」とエールを送っていた。

香川、吉田ともに見せた、充実したパフォーマンス。

 昼間は曇りがちだったマンチェスターの空も、試合直前の夜には晴れ上っていた。

 現地時間1月30日の20時、キックオフ。

 マンチェスター・ユナイテッドの香川真司は4-4-2の左MFとして、サウサンプトンの吉田麻也はCBとしてプレミア日本人対決に挑むこととなった。

 左サイドを主戦場とし(後半途中からは右サイド)、カットインからのビルドアップで攻撃の組み立てに参加した香川と、ファンペルシ、ルーニーの2トップへの応対に追われた吉田。プレーエリアがかぶることは少なく、それゆえダイナミックなマッチアップはほとんどなかった。

 その意味では、前述の日本代表ファンの期待は外れたわけだが、香川、吉田ともに充実したパフォーマンス内容だったことは間違いない。

 とりわけ香川は、試合を重ねるごとに周囲とのコンビネーションが成熟してきた印象が強い。この日はサウサンプトンの守備陣相手に、印象的なプレーを随所に披露した。

【次ページ】 チーム内での立ち位置を確立しつつある香川。

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