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野村、十亀、伊藤、藤岡……。
'11年ドラフト1位選手の○と×。 

text by

田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byHideki Sugiyama

posted2012/12/31 08:02

野村、十亀、伊藤、藤岡……。'11年ドラフト1位選手の○と×。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

明大時代、菅野(東海大)、藤岡(東洋大)と共に「大学ビッグ3」と呼ばれた野村。菅野がプロ入りを1年見送り、藤岡がプレッシャーに苦しめられる中、見事新人王に輝いた。

 毎年、たった12人しか選ばれない特別な存在。

 それが、ドラフト1位である。

 アマチュア時代に圧倒的な実績を残し、あるいは類稀なるポテンシャルを高く評価された彼らは、プロ入りと同時に大きな宿命を背負わされることとなる。

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 言うまでもなく、「ドラフト1位」という看板だ。

 入団当初は注目を浴び、どのルーキーよりもチャンスを与えられる。

 しかし、ひとたびそれをふいにしてしまえば、称賛の声はたちまち非難の声に豹変する。

 彼らは、どの選手よりもプレッシャーと戦っていかなければならないのだ。

 2012年にルーキーシーズンを送った選手たちは、日本ハムの斎藤佑樹や巨人の澤村拓一ら「黄金世代」が数多く入団し、豊作と呼ばれた前年と比べ派手さはない。だが、ドラフト1位という評価とチームが寄せる期待値は変わらない。

「○」が4選手、「×」が7選手、振るわなかったドラ1たち。

 では、今年のドラフト1位選手の結果はどうだったのか? 「○」と「×」に分けるとこうなる。

「○」(4選手)
中日 高橋周平(東海大甲府/内野手)……41試合 打率.155 2本塁打 3打点
広島 野村祐輔(明大/投手)……27試合 9勝11敗 防御率1.98
西武 十亀剣(JR東日本/投手)……41試合 6勝0敗 HP14 防御率2.72
ソフトバンク 武田翔太(宮崎日大/投手)……11試合 8勝1敗 防御率1.07


「×」(7選手)
巨人 松本竜也(英明/投手)……7試合 2勝2敗 防御率4.50(二軍)
ヤクルト 川上竜平(光星学院/内野手)……44試合 打率.175 1本塁打 6打点(二軍)
阪神 伊藤隼太(慶大/外野手)……22試合 打率.148 1本塁打 5打点
DeNA 北方悠誠(唐津商/投手)……6試合 0勝2敗 防御率6.91(二軍)
楽天 武藤好貴(JR北海道/投手)……9試合 0勝0敗 防御率5.14
ロッテ 藤岡貴裕(東洋大/投手)……21試合 6勝7敗 防御率3.36
オリックス 安達了一(東芝/内野手)……50試合 打率.159 0本塁打 4打点
※日本ハムは1位の菅野智之が入団拒否したため除く。

 成績を見ても明らかだが、「○」と「×」の明暗はくっきりと分かれた。

【次ページ】 ルーキーたちの結果を分けた意識の差。

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