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ノア浮沈のカギを握る、
“覚醒した怪物”森嶋猛。
~3月18日、初防衛戦へ~ 

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門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2012/03/07 06:00

ノア浮沈のカギを握る、“覚醒した怪物”森嶋猛。~3月18日、初防衛戦へ~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

「今年のノアは俺が引っ張る。みなさん、ついてきて!」

 ノアの今年初の大会(1月15日、後楽園ホール)で“怪物”モリシーこと森嶋猛が行なったマイクアピールが、現実のものとなった。1月22日、大阪府立体育会館で、王者・潮崎豪をラリアット3連発から得意のバックドロップで倒し、GHCヘビー級王座を奪取したのだ。実に3年4カ月ぶりの王者返り咲きだった。

 '08年3月、日本武道館で三沢光晴を破って初戴冠。190cm、160kg(最重量時)の巨体を誇り、小橋建太に次ぐ“不動のエース”として期待されたものだ。しかし逆にそのウエートが災いし、ヒザの故障で大ブレーキ。低迷が続いていた。

 ドン底からの脱出を遂げる契機となったのは、昨年11月、シングル最強を決めるグローバル・リーグ戦での優勝だった。昨年暮れからランニングを練習メニューに取り入れ、現在も走り込みを続けている。その成果が約30kgの減量として現われ、今回の“覚醒”につながった。

明るい新エースとは裏腹に、厳しいノアの実情。

 前回の王者時代には腹が大き過ぎて巻けなかったチャンピオン・ベルトが、大阪のリング上でしっかり巻けた。「130kgを割るときもあるから、すごく動きやすい」と白い歯がこぼれる。こんな表情の森嶋を見るのは久しぶりだ。

 ところがこの明るい新エースとは裏腹に、ノアの実情は厳しい。1・22大阪大会で秋山準、齋藤彰俊が、新日本を主戦場とするバーナード、アンダーソン組を破ってGHCタッグ王座を奪回したが、その勝利インタビューの場で秋山が猛烈なフロント批判を展開した。

「なんで契約を切られたフリーの選手がタイトルマッチをやってるんだ! (フロントは)ちゃんとしろ!」

 パートナーの齋藤は昨年末、契約更新されず、佐野巧真、井上雅央も契約打ち切りとなっている。今は全日本管理下にある3冠ヘビー級王者とはいえ、ノア創立に貢献した実力者の爆弾発言だけに、波紋は大きかった。

 KENTAの長期欠場と営業不振、マイナス材料が広がる中、森嶋の初防衛戦が3月18日、横浜文化体育館で行なわれることに決まった。相手はV14男、杉浦貴。現有戦力で提供できうる最高のカードだ。ノアの方舟、その浮沈は130kgの爆発力にかかっている。春の吉兆「モリシー、モリシー」の大コールを聞きたい。

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