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超新星オカダ・カズチカが秘める
無限大の可能性。
~IWGPヘビー級王座を初防衛~ 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

PROFILE

photograph byNIKKAN SPORTS

posted2012/04/04 06:01

内藤を踏みつけ、Vポーズを決めるオカダ。棚橋からの衝撃の奪冠以来、勢いが止まらない。

内藤を踏みつけ、Vポーズを決めるオカダ。棚橋からの衝撃の奪冠以来、勢いが止まらない。

 旗揚げ記念日興行で、勝者の顔写真入り100ドル札が2階バルコニーから降ってきた。新世代のエースらしいきらびやかな初防衛シーンだった。

 3月4日、東京・後楽園ホールで行なわれた新日本のIWGPヘビー級選手権。王者オカダ・カズチカが28分50秒、食い下がる挑戦者内藤哲也を必殺のレインメーカー(ショートレンジのラリアット)で仕留め、フォールを奪った。その瞬間、超満員のホールに“お札”が舞ったのだ。心憎い演出。それが本物でなかろうとも、天井からお金が降ってくれば誰でもハッピーな気分になる。虎マスクを被った小学生の坊やが「100ドル紙幣」を鷲掴みにし、「やった! やった!」と、母親と抱き合っている。こんな光景を見たのは初めてだ。

 必殺技のレインメーカーとは、お金の雨を降らせるという意味。新日本の金庫を潤す新たな大型スターの誕生である。

 大の字の敗者を踏みつけ、両手を広げてVポーズを見せたオカダは、観客からの大歓声に「遅いんだよ。俺が本物(チャンピオン)なんだよ」。1・4東京ドームの凱旋試合でブーイングを浴びたことへの猛反発を見せたのだ。

5月3日、2度目の防衛戦で新エースの真価が試される!?

 2月12日、大阪府立体育会館で、V11王者の棚橋弘至を破って新王者に。そして親会社がブシロードGPに代わって迎えた創立40周年記念日興行で、'95年の橋本真也vs.天山広吉戦以来17年ぶりとなる、20代日本人同士のIWGPタイトルマッチ。この一戦を制した意義は大きい。

 金髪のスマートなイケメンは、実際のサイズ(191cm、107kg)より大きく見える。これは絵になる。待望久しい、ヘビー級らしい王者の出現だ。やわらかい体はスピード豊か。24歳という若さには、無限大の可能性が秘められている。アントニオ猪木、武藤敬司、橋本真也、中邑真輔ら歴代の王者とはひと味違った大型チャンプとして期待されるオカダには、後楽園(約2000人収容)は狭苦しい。1万人を収容できる両国国技館や日本武道館がよく似合う。 2度目の防衛戦は、5月3日の福岡国際センターと決まった。挑戦者は、4月開催のニュージャパンカップ優勝者。有力視される棚橋、中邑らの巻き返しも楽しみだ。今度こそ、新エースが「本物」かどうか試される。

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