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<スペシャル対談> 中田英寿×パク・チソン 「アジアのリーダーとして」 

text by

川上康介

川上康介Kosuke Kawakami

PROFILE

photograph byTakuya Sugiyama

posted2011/08/30 06:00

アジアから欧州への門戸を開いた日本のカリスマと、
昨季も欧州CL決勝の舞台に立った韓国の英雄。
再会したアジアを代表するフットボーラーが、トッププレーヤーとしての自覚、
社会貢献への思い、そしてアジアサッカーの未来について語り合った。

スポーツ界をも大きく揺さぶった3月11日の東日本大震災をきっかけに、
“フットボールの持つチカラ”を再考しようと企画された「Number PLUS」9月号『フットボールのチカラ~中田英寿と考える「3.11」とスポーツの可能性~』より、チャリティ活動に積極的な2人の対談を特別公開します。

中田 久しぶり! チソン、元気そうだね。

パク お久しぶりです。チャンピオンズリーグの最後に負けたから、そんなに元気じゃないですよ。バルサ、強すぎた(苦笑)。

中田 しょうがないでしょ、あれは。僕が見ても、あの試合のバルサの完成度は圧倒的だった。もしマンチェスターが先に1点取っていたら分からなかったけどね。

パク そうですね。ずっとディフェンスばかりで、ボールを取ったとしてもカラダがキツくて動けないような状態でした。

中田 チソンがそう言うんだから、相当大変だったんだね。でも代表は引退したし、オフは楽に過ごせているんじゃない?

パク それがそうでもないですね。

中田 そうか、代表引退して時間があるって分かってるから、みんないろいろ頼んでくるんでしょ。

パク そうなんです。これなら代表合宿とかに行ってたほうが楽だったかもしれない(笑)。

中田 でもマンチェスターは、リーグ優勝もしたし、すごいと思う。

パク ありがとうございます。

中田 それにしても、相変わらず日本語が上手だね。向こうではあまり使う機会がないでしょ。

パク そうですか? これでも下手になったかなと思っているんです。たまに友達と電話で話したりするくらいなので。あ、でも去年日本でタクシーに乗ったら、ドライバーの方にずっと日本人だと思われていました。

6月15日にベトナムで開かれたパク主催のゲームには、日韓両国のスター選手が集結した

中田 ところで今回、「アジアンドリームカップ」として初めてチソンがチャリティマッチを主催したんだけど、何かこれを始めるきっかけがあったの?

パク きっかけではないのですが、僕はずっとサッカーをやってきて、サッカーが夢を叶えてくれたし、僕にいろいろなものを与えてくれた。今度はそれを自分以外の人たち、特に子供たちに分けていきたいなと思ったんです。韓国では先輩のホン・ミョンボさんが毎年クリスマスにチャリティマッチを主催しているので、その活動を参考にしたりしました。

中田 ミョンボは以前からやってるよね。チソンも今回、財団を作ったということは長く活動をしていこうと思っているの?

<次ページへ続く>

【次ページ】 「アジアのサッカーにはポテンシャルがある」(中田)

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