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石川遼と池田勇太を徹底比較!
史上最年少賞金王を巡る熾烈な戦い。 

text by

雨宮圭吾

雨宮圭吾Keigo Amemiya

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photograph byKYODO

posted2009/11/13 10:30

石川遼と池田勇太を徹底比較!史上最年少賞金王を巡る熾烈な戦い。<Number Web> photograph by KYODO

ともに十代前半から“天才”と賞された。これから10年以上にわたって名勝負を繰り広げるだろうライバルになるはず

 待ちに待った芝居の開演前のような心境とでも言うべきか……。

 石川遼と池田勇太による抜きつ抜かれつの賞金王争いがいよいよ佳境を迎えた。

 4試合を残したところで池田が1億5363万2070円でランキングのトップに立ち、それを追う石川は1億5302万5759円。両者の差はたったの60万円でほぼ横一線。3位の片山晋呉は約5000万円もの開きがあり、賞金王の行方は事実上2人に絞られたといっていい。

好対照のキャラ。好敵手のデッドヒート。

 石川のライバルとなる池田はツアー初優勝を飾った6月の日本プロから一気にブレークした。ジャンボ尾崎への強烈な憧れゆえに、いまどき珍しい3タックのズボンを愛用し、がに股歩きでセカンドバッグを小脇に抱える。

 年不相応なファッションだけにとどまらず、最新のJポップやテレビ番組よりも90年代ポップスを聞き、『ドリフ大爆笑』や『あぶない刑事』といった懐かしいテレビ番組を好む。「本当は何歳?」と聞きたくもなるが、それもまた味である。

 ぶっきらぼうな物言いも物腰の柔らかい石川とは正反対。

 際立つ個性でキャラクター面での比較ばかりが目立ってきた2人だが、実はゴルフにおいてもまったく異なるキャラクターを持っている。

欠点を克服した2人の賞金王争いは必然とも言える。

 もっとも端的に表れているのはそれぞれの得意クラブで、石川はもちろんドライバー、そして池田はサンドウエッジを挙げる。

 飛距離をアドバンテージにして常にバーディーを狙う石川は、一気呵成の爆発力が持ち味だ。一方、冷静なマネジメントとショットの切れ味を武器にする池田は安定度が高くメリハリの効いたゴルフをする。

 まったく違うスタイルにもかかわらず、バーディー率のツアーランキングという数字で見れば4.40でトップの石川に対して、池田も4.37と僅差の2位。池田が常々「厳しい時は耐えること。イケイケの時には思い切っていく。それは昔から変わってない」と言うように、ゾーンに入った時の爆発力は石川に勝るとも劣らない。

 荒削りだった石川も今季はショートゲーム、特にパッティングの進歩が著しい。リカバリー率は昨季の56.05(73位)から62.41(16位)と飛躍的に向上。ガタガタとスコアを崩すことがなくなって、スキのない強さを身につけてきた。

 だからこその賞金ランク1位と2位である。

 10月のブリヂストン・オープンで池田と優勝争いをした久保谷健一は「遼くんもすごいと思ったけど、池田君も負けず劣らずすごい。宇宙人みたいなゴルフだね(笑)。2人のどっちかが賞金王を取るでしょう」と完全に脱帽。片山晋呉でさえ「(僕らの考えるものと)ゴルフが違い過ぎて、あの2人の感覚とかが分からない。意味が分からない」と規格外ぶりを認める発言をしているのだ。

<次ページに続く>

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