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人間力と技量の宝庫、
シニアツアーが面白い。
~中嶋、水巻らの第二の青春~ 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

PROFILE

photograph byTaku Miyamoto

posted2009/11/16 06:00

シニアオープン3度の優勝を誇る中嶋常幸。今年は連覇を逃すも7連続バーディーを記録

シニアオープン3度の優勝を誇る中嶋常幸。今年は連覇を逃すも7連続バーディーを記録

 男子ゴルフトーナメントには、レギュラーツアーとシニアツアーがある。シニアツアーは、満50歳の誕生日を過ぎれば出場資格を得ることができる。

 米国では、2003年にシニアツアーから『チャンピオンズツアー』と名称を変えた。シニアの響きに、現役を引退した高齢者というイメージが強いのが改称した理由の一つである。

 確かに、いまの時代「もう50歳」という言葉よりも「まだ50歳」という表現の方がふさわしいような気がする。

パワーだけではない、シニアの味わい深さ。

 久しぶりに取材したシニアツアー・日本シニアオープンは、琵琶湖カントリー倶楽部で開催された。

 若さ漲り、パワー全開の途方もない飛距離で攻めまくるレギュラーツアーの感覚で取材すると、圧倒的な迫力には欠ける。だが、よく目を凝らしてみると、そこは数々の技量、個性、経験を生かした攻略の宝庫だった。なにより、山あり谷ありというゴルフ人生を過ごしてきたツワモノたちが、生き生きとプレーをしている。

「レギュラーツアー時代は、ショットも真っすぐ、遠くへというテーマで、スイングを追い求めてきたけれど、そうじゃないんだと気がついたんです。自分のスイングの持ち味は、スライス打ち。左から右に曲がるボールで、ピンを刺す(狙う)というスタイル。それに気がついてから良くなってきた」という水巻善典。

「でも、それに気づかせてくれたのは、池田勇太なんですよ(笑)。日本オープンで一緒に回って、彼も、そう攻めていた。あ、俺の持ち味もこれだったってね」

シニアツアーは“本物”のプロゴルファーの戦いだ。

 選手それぞれ技量も豊富なら、メンタル面でも変化がある。

「レギュラーツアー時代は、プロプレーヤー。シニアでは、プロゴルファー。これって大きな違いがあるんです。アスリートから、人間的にも、技量の充実面でも、そして智慧、知識、社会性も含めて、プロゴルファーでありたいと。そんなプロフェッショナルたちが競うのがシニアツアーだと思います」と重信秀人は言う。

 中嶋常幸も「フェアウエイを歩いていて、次の一歩の足を踏み出せなくなるまで、競い合いたい」と意気込みを語る。

 レギュラーツアーとは一味違った人間力と技量、個性が加味された戦いが見てとれるのが、シニアツアーである。

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