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震災後の活躍目立つ、
自衛隊出身選手の想い。
~ノアからドラゴンゲートまで~ 

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門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph bySports Nippon

posted2011/06/10 06:00

震災後の活躍目立つ、自衛隊出身選手の想い。~ノアからドラゴンゲートまで~<Number Web> photograph by Sports Nippon

自衛隊時代はアマレス全日本選手権優勝などの活躍を見せた杉浦。防衛記録の更新なるか

 自衛隊出身レスラーの活躍が目立つ。彼らは、東日本の被災地に寄せる想いが人一倍強い。

 真っ先に名前が挙がるのは、GHCヘビー級王者・杉浦貴、谷口周平、青木篤志という、ノアの自衛隊体育学校レスリング班出身3人衆だろう。他にもいる。

 大日本の怪力・岡林裕二は自衛隊ウエイトリフティング班で国体出場の経験を持つ。コーチ格の関本大介とのコンビで獲得したアジアタッグ王座3度目の防衛戦が、全日本の6・19両国国技館で予定されている。

 ドラゴンゲートの人気者B×Bハルクは、自衛隊レンジャー部隊出身という変わり種。5・21大阪大会で行なわれた「キング・オブ・ゲート・トーナメント」で初優勝を果たした。

 このイキのいい元隊員たち、被災地で活動するかつての同僚や先輩隊員の姿をテレビで見る度に「こっちも自然と力が入りますよ」と、一様に語ってくれた。

ノア軽量級の注目株、青木はかつて青森の普通科連隊に勤務。

 ノアのエース杉浦は、5月のヨーロッパ遠征で、“絶対王者”小橋建太の持っていた連続防衛記録13を更新し、新記録を達成。6・11ディファ有明で組まれている森嶋猛vs.潮崎豪戦の勝者と、7・10有明コロシアムで15度目の防衛戦を行なう。

 実はその杉浦、5月8日の有明コロシアム、鈴木みのるとの防衛戦を前に、ひと悶着あった。震災に関する意見の違いで、“世界一性格の悪い男”みのるに「それでも男か」と噛みつかれたのだ。だが杉浦は「東日本大震災のことを引き合いに出して論争を吹っかけてくるのはよくない」と、あえて反論しなかった。

 そして5月8日は、28分15秒、オリンピック予選スラム2連発を見舞って、みのるとの抗争にキッチリ決着をつけた。「わだかまりはない。試合が終われば、すべてノーサイドですよ」という杉浦のコメントに、王者の誇りを見た。

 ノア軽量級の注目株、青木は、一般隊員として青森の普通科連隊勤務の経験があるだけに、その想いもひとしおだ。

「幼稚園の園児が、テレビで『将来、何になりたいですか』と聞かれて、『自衛隊』と答えていたじゃないですか。涙が出るほど嬉しくなりました」

 GHCジュニアタッグ王座奪回はならなかったが、負傷欠場中の丸藤正道に代わる猛ファイトを期待したいものだ。

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