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日本サッカーの弱点なのか?
フィジカルコーチに注目せよ。 

text by

木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph byMasahiro Ura

posted2009/10/04 08:00

日本サッカーの弱点なのか?フィジカルコーチに注目せよ。<Number Web> photograph by Masahiro Ura

今季はリーグ戦での先発はないが、途中出場から結果を残しているガンバ大阪の播戸竜二

 最近ヨーロッパのサッカー関係者から、こんな指摘を受けた。

「日本代表の途中出場の選手は、ウォーミングアップが足りないのではないか」

 その根拠は、スプリント・スピードの時間経過。自分のトップスピードをピッチで出せるようになるまでの時間が、ヨーロッパの強豪国の選手に比べて長いというのだ。能力の問題というより、純粋にウォーミングアップが足りない、と。

途中出場の選手が活躍できない日本代表の欠陥とは。

 確かに今年の日本代表の公式戦を振り返ってみると、7試合で途中出場の選手が1度もゴールを決めていない。9月のガーナ戦では玉田圭司と稲本潤一が得点したが、あくまで親善試合。岡田武史監督の公式戦一発目(2008年2月のタイ戦)まで遡れば全19試合で4試合あるが、そのうち2試合は格下のタイ相手だ。W杯予選で重要な局面を迎えた今年に限れば0試合なので、ウォーミングアップが甘いと指摘されても仕方がないだろう。

 ヨーロッパではフィジカルコーチの査定基準のひとつとして、「途中出場の選手がいかに短時間で100%の力を出せるか」という項目がある。もしウォーミングアップの強度が足りず、試合の流れになかなか乗れないようなら、フィジカルコーチが責任を追及されるのだ。現在、日本代表ではフィジカルコーチを置いていない。この体制のままで本当にいいのか、そろそろ真剣に議論する必要がある。

Jリーグの途中出場選手は、まずまずの結果だが……。

 代表の話はさておき、Jリーグの途中出場選手はどうだろう?

 選手のスプリントデータがあれば一番わかりやすいが、残念ながらヨーロッパで流行中の分析システムが、まだJリーグには導入されていない。そこで今回は、今季のJ1(26節まで)における「途中出場の選手がゴールを決めた試合数」をカウントしてみた。

 結果から言うと、途中出場の選手がゴールを決めたのは234試合で、のべ63チーム。1チームが1試合あたり13.5%の確率で途中出場の選手がゴールを決めたことになる。サンプルが少ないのを承知で他リーグと比較してみると、今季のブンデスリーガ(6節まで)の16.7%には劣るが、リーガ・エスパニョーラ(3節まで)の11.7%をやや上回っており、まずまずの数字と言えるだろう。

<次ページに続く>

► 【次ページ】  優秀なフィジカルコーチがゴール数の差を付ける。

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