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ペドロサの復活勝利で
本格化するホンダの強さ。
~モトGPポルトガルで見えたこと~ 

text by

遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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photograph bySatoshi Endo

posted2011/05/15 06:00

3戦を終え、ランキング2位につけるペドロサ。今季こそ念願のタイトル獲得の正念場だ

3戦を終え、ランキング2位につけるペドロサ。今季こそ念願のタイトル獲得の正念場だ

 ホンダ・ワークスのエース格ながら、左肩の故障に苦しんできたD・ペドロサが、第3戦ポルトガルGPで今季初優勝を遂げた。

 ポルトガルでは、ヤマハのJ・ロレンソが過去3年連続でポール・トゥ・ウインの圧倒的な強さを見せてきた。ロレンソは今年もPPからトップを快走したが、ペドロサが終盤にペースを上げて逆転。昨年のサンマリノGP以来、実に9戦ぶりの勝利だった。

 昨年秋の日本GPで、ペドロサは左鎖骨を骨折した。手術を経て順調に回復かと思われたが、今季開幕戦カタールGPで左肩に異常が発生。検査の結果、左鎖骨に入れたプレートが血管を圧迫し、痺れや脱力感を生んでいることが明らかになった。そのため、第2戦スペインGP終了後にプレートを取り除く手術を行なったが、ポルトガルのフリー走行と予選では、7周以上の連続ラップをせず様子を見た。決勝は28周の長丁場。不安を抱えてのレースだった。

ホンダの強さの秘密はストーナーとペドロサのライバル関係。

「最後まで走れるかどうか心配だった。レースが半分過ぎたころに、腕力不足による痙攣が起こった。それからは腕を休ませながら走っていたせいか、心配していた痺れはたいしたことがなく、終盤にスパートできた。優勝したことは嬉しい。それ以上に、半年ぶりに肩の不安から解放されたことが嬉しかった」

 ペドロサはレース後に安堵の言葉を残した。今年はチームに加わったC・ストーナーが好調で、開幕戦でいきなり優勝。さらに第2戦スペインGPではV・ロッシの転倒に巻き込まれてリタイヤするなど、話題性では総合2位につけるペドロサを上回っていた。ペドロサの肩の異常が判明したのも、カタールで速すぎるストーナーとバトルした結果だった。これまでエースとして君臨してきたペドロサに、焦りがなかったはずはない。

 レースはチームメイトに勝つことから始まる。ポルトガルのストーナーは、レース序盤に強烈なハイサイドで腰を痛め単独3位を走行した。一方のペドロサは、そのストーナーを引き離し、ロレンソを逆転しての今季初優勝だった。

 3戦を終え、1勝ずつのペドロサとストーナー。今年のホンダの強さは、この二人のライバル関係が続く限り、そう簡単に失われそうもない。

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