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ホンダの秘蔵っ子、清成が満を持して世界を戦う。 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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photograph bySatoshi Endo

posted2008/02/28 00:00

ホンダの秘蔵っ子、清成が満を持して世界を戦う。<Number Web> photograph by Satoshi Endo

 英国スーパーバイク選手権(BSB)で2年連続チャンピオンの清成龍一が、今季からいよいよスーパーバイク世界選手権(WSB)に参戦する。所属するのは、チャンピオンチームのテンカテ・ホンダ。昨年、チャンピオンを獲得したJ・トーゼランドが最高峰クラスのモトGPにステップアップし、次なるチャンピオンを狙える逸材として同チームに迎え入れられた。

 WSBは改造範囲が厳しく制限され、タイヤもピレリのワンメークとなっている。さらにこの数年は、モトGPクラスでシートを失ったベテランたちの流入でレベルが上がった。その厳しい戦いの中で、昨年はBSB出身のトーゼランドがチャンピオンになった。過去を振り返れば、BSBチャンピオンからWSBチャンピオンになった選手は多く、BSB2連覇の清成がWSBにチャレンジするのは、当然の成り行きだった。

 「昨年のシーズン前の契約更改で、会社(ホンダ)に言われたのは、鈴鹿8耐で勝ち、BSBでタイトルを獲れということだった。だけど8耐で勝てず、何としてもBSBを獲らなくてはいけないと思った。シーズン途中でWSBへの参戦が決まったけれど、もし獲れなかったら、どうなっていたんだろうと、今でも思いますね」

 BSBという異国のシリーズ戦。ライバルは地元イギリス人ばかり。すべてがアウェーという厳しい環境の中で、精神力が鍛えられ、学んだことは数え切れない。コース攻略、マシンのセットアップ。そして、雨の多い不安定なイギリスの天候は、素早い決断能力と何事にも物おじしない度胸を身につけさせてくれた。

 WSBを戦うマシン、ホンダCBR1000RRは、昨年暮れに新型が発表された。フルモデルチェンジされたことでレースマシンの完成がギリギリになり、テストは1月下旬にスペインで1回行なっただけ。

 しかし清成は「走行時間が短いことに不安はあるが、さすがにチャンピオンチーム。シェイクダウンからバイクの仕上がりが良く、エンジンも速かった」と、チームのレベルの高さに満足していた。

 開幕戦は2月23日のカタール。清成には、久し振りの日本人チャンピオン誕生の大きな期待がかかっている。

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