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イングランド4強、陰の立役者たち。
セットプレーと女性カウンセラー。

posted2018/07/14 09:00

 
イングランド4強、陰の立役者たち。セットプレーと女性カウンセラー。<Number Web> photograph by Getty Images

クロアチアの驚異的な走力に屈したが、若きイングランドにとってロシアW杯は成功だったと言えよう。

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粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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 ロシアW杯において、イングランドはベスト4に進出した。望外の成績である。

 自国開催という地の利を生かして優勝した1966年大会を除くと、W杯は惨憺たる成績だ。グループステージを突破できなかったり、欧州予選で敗れたり……。決勝トーナメントに進出してもローパフォーマンスの連続で、メディアと国民の顰蹙を買うばかりだった。

 4年前のブラジルW杯では1勝もできず、EURO2016でもラウンド16でアイスランドに足をすくわれた。この結果を受けてロイ・ホジソン監督(現クリスタルパレス)が辞任。後任のサム・アラダイスは選手の保有権に関する不適切な発言により、わずか67日で職を解かれている。

 FA(イングランドサッカー協会)は慌ててガレス・サウスゲイトを監督に据えたが、指揮官としてはあまりにも未知数だった。

「ベスト8に入れば上出来」

 大会前、メディアも識者もロシアW杯に臨むイングランドには懐疑論が多く、2年後のEURO、2022年カタールW杯に向けた準備、と位置づける声さえ聞こえてきた。ところが、よもやのベスト4進出。まさに望外の成績だ。

ケインの安定感がチームに落ち着きを。

 快進撃には2つのポイントがある。

 1つ目が、ハリー・ケインの安定だ。キャプテンとしてクールに振る舞い、特にコロンビア戦では度重なる挑発にもいっさい動じず、チーム全体に落ち着きをもたらしていた。とにかくボールが収まる。

 ケインのキープによってタメができ、2列目と両ワイドの攻撃参加がスムーズになる。また、最終ラインは一呼吸おける時間的余裕が生まれ、マークとポジショニングの再確認が可能になる。まさに、いいことづくめだ。

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