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本田の兄・弘幸氏はなぜ代理人に?
「圭佑が“脇役”くらいでないと」

posted2018/03/20 11:30

 
本田の兄・弘幸氏はなぜ代理人に?「圭佑が“脇役”くらいでないと」<Number Web> photograph by Atsushi Kondo

中学時代は大阪選抜に選ばれ、名門・帝京高校へ進み、アルゼンチン3部でプロとしてプレーした経歴も持つ。右膝故障で22歳で引退した。

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鈴木忠平(Number編集部)

鈴木忠平(Number編集部)Tadahira Suzuki

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Atsushi Kondo

 本田弘幸氏はサッカーの代理人である。

 3月15日、W杯に向けてサッカー日本代表の欧州遠征メンバーが発表され、弟の圭佑が代表復帰を果たした日も、彼は海の向こうにいた。

 かつて大阪・摂津界隈で「サッカーの本田」といえば、それは弘幸のことだった。圭佑より3つ年上の兄は、左右のキック力とテクニック、フィジカル、ゲームビジョンを備えたトップ下の選手だった。弟にとって目指すべき存在であり、チームメートや指導者たちはこう思っていたという。

 ああいう奴がプロになるんやろな――。

 十数年を経た今、スパイクとボールの代わりにバッグとジャケットが相棒だ。スペイン語で「ヒーロー」を意味するマネジメント会社「HEROE」の代表取締役として、圭佑を筆頭に、川崎の家長昭博、名古屋の青木亮太、千葉の指宿洋史、柏の中山雄太、小泉慶ら20人近いプロ選手を抱え、壮絶な手術痕の残るその足で、世界を飛び回っている。

「特にCBを欧州に行かせたいんです」

「最終的には日本サッカーの強化に貢献できたらと思っています。極端な話、本田圭佑が“脇役”になるくらいでなければ、日本は世界一になれないと思いませんか?」

 この「脇役に」という表現の真意は、特定の1人に頼るのではなく、各ポジションに、チームにとって重要なパーツであり、勝敗の責任を取れるレベルのスターが出て来なければいけないということなのだが、代理人として弘幸氏を突き動かしているものはこの言葉に集約されている。小さい時からいつもボールを奪い合ってきた兄には、W杯ここ2大会、弟を日本代表のエースたらしめてきたものが何かわかっているだろうし、逆に欠けているものが何かもわかるのだろう。

 だから、言葉そのままの意味ではないだろうが、代理人として本田圭佑を押しのける選手をサッカー界に送り出そうとしていることは間違いない。

「特にストライカー、センターバック、ゴールキーパー、ここは誰が見てもタレントが不足していると思うんです。ここにチャレンジしたい。特にセンターバックを欧州に行かせたいと考えています」

【次ページ】 鈴木大輔がスペイン2部に渡った理由。

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