中村俊輔 サッカー覚書

中村俊輔 サッカー覚書

中村俊輔 サッカー覚書

定価:本体1,500円+税

日本最高のサッカーIQを持つファンタジスタの究極の覚書

39歳にしてピッチ内外で存在感を発揮し続ける中村俊輔が、国内外のクラブや日本代表での経験とサッカーの技術論、戦術論、30代から40代に向けてのアスリートとしての生き方を明かす。

2010年南アフリカW杯後、日本代表引退を表明した32歳は、第二のフットボール人生を歩み出した。35歳で当時史上最年長のJリーグMVPに輝くと、フリーキック最多得点記録を更新し続け、39歳の現在もJ1の舞台でトップパフォーマンスを発揮し続けている。アスリートにとってパフォーマンスの維持が難しくなる30代をどのように乗り越え、経験を糧にしてきたのか――。

最高峰のサッカーIQと経験を持つ中村俊輔が32歳から39歳まで7年にわたってNumberに記してきた「サッカー覚書」を1冊にまとめた決定版。

2018年は40歳のシーズンになる。こんなに長く現役を続けるとは正直思ってもみなかった。技術も体力も、段々衰えているのは間違いない。だがそれらを違う何かで補いつつ、流れを変えるワンプレーとか存在感を示すことでどうにか生き残っている感じはある。

よく走っていると評価してもらえることはうれしいが、やはりどんなプレーをするのかで評価されないと意味がない。自分で納得できるプレーがなくなったら、きっとそのときがスパイクを脱ぐタイミングなのではないかと感じている。だが僕自身、向上心に衰えはない。むしろやることが多すぎるし、成長できると信じて取り組むことができている。 中村俊輔

目次

【プロローグ】 経験に無駄なものなど一つもない

Chapter海外で学んだこと

  • 【覚書1】世界で学んだリーダー哲学
  • 【覚書2】順境と逆境の中で得た“引き出し”
  • 【覚書3】ビッグクラブ論「バルサの進化とユナイテッドの伝統」
  • 【覚書4】究極のプレーメーカー論「シャビとピルロのエッセンス」
  • 【覚書5】EURO2016展望「イニエスタは最高の教材」
  • 【覚書6】チャンピオンズリーグで学んだ強者との戦い方

Chapter日本代表で学んだこと

  • 【覚書7】失意と献身 背番号10のワールドカップ
  • 【覚書8】アジア最終予選が教えてくれたこと
  • 【覚書9】ブラジルW杯で自分のサッカー観が広がった
  • 【覚書10】「ドーハの悲劇」でサッカーの厳しさを学んだ
  • 【覚書11】日本代表論「海外組の心得」
  • 【覚書12】プレッシャーに打ち勝つ法

Chapter「フリーキックとトップ下」論

  • 【覚書13】フリーキックの極意「心で上回れば、迷いは消える」
  • 【覚書14】掴めない、捕まらない。流線型トップ下の神髄
  • 【覚書15】新・フリーキック論

ChapterJリーグで学んだこと

  • 【覚書16】Jリーグ復帰後のむずかしさと発見
  • 【覚書17】Jリーグ史上最年長MVP「周りに活かされて、寿命が延びている」
  • 【覚書18】新しい自分にチャレンジする
  • 【覚書19】新天地・ジュビロ磐田での模索
  • 【覚書20】「サッカーと向き合う」充実

【エピローグ】 40歳の発見 まだまだ新しい自分に出会える

プロフィール

中村俊輔なかむらしゅんすけ

1978年、神奈川県生まれ。1997年に横浜マリノスに加入。1999年から背番号10を背負い、2000年には史上最年少の22歳でJリーグMVPに輝く。その後、イタリアのレッジーナ、スコットランドのセルティック、スペインのエスパニョールと欧州3カ国のクラブでプレー。セルティック時代の2006-2007シーズンはリーグトップの12アシストを挙げ、スコットランド・プレミアリーグMVPを獲得した。7年半の海外リーグでの経験を経て、2010年に横浜F・マリノスに復帰。2013年には、当時史上最年長の35歳でJリーグ史上初の2度目のMVPを受賞した。2017年、ジュビロ磐田に移籍。名波浩監督のもと、J1昇格2年目のチームを13位から6位に引き上げる原動力となった。2017年現在、J1歴代最多のフリーキック24得点を記録している。日本代表として長きにわたり10番として活躍し2006年W杯、2010年W杯に出場。Aマッチ98試合24得点。

二宮寿朗にのみやとしお

1972年、愛媛県生まれ。スポーツニッポン新聞社で格闘技、ボクシング、ラグビー、サッカー記者として数々のスポーツシーンに触れる。2006年に退社後「Number」編集部を経て独立。フリージャーナリストとして、サッカー、ボクシングを中心としたフィールドで執筆をしている。著書に『闘争人─ 松田直樹物語』『松田直樹を忘れない。』『岡田武史というリーダー』『サッカー日本代表 勝つ準備』(共著)などがある。

ページトップ