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もし東芝が野球部を閉じていたら……。
社会人に進む学生数はプロの4倍!

posted2017/12/12 08:00

 
もし東芝が野球部を閉じていたら……。社会人に進む学生数はプロの4倍!<Number Web> photograph by Kyodo News

Bリーグのバスケットボールチームを手放した東芝だが、野球部とラグビー部は雇用の維持も含めて存続が決定された。

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安倍昌彦

安倍昌彦Masahiko Abe

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 皆さん、社会人野球をご覧になったことがありますか?

「都市対抗野球」って、名前ぐらいはお聞きになったことありますか?

 それがどこで行なわれるか、ご存知ですか?

 そして、「社会人野球」という企業スポーツが組織的に行われているのが、世界でただ1つ、日本だけであることをご存知ですか?

 今朝のスポーツ新聞に、小さな記事で「東芝野球部(川崎市)、継続発表」とあった。

 まさか……と思いながら、もしや……と心配もしていたから、野球の世界でも忌わしい出来事の多いこのオフに、朝からとても気分が楽になったものだ。

 実は30年ほど前、東芝野球部に“野球研修生”としてお世話になった時期がある。

 今はスポーツジャーナリストとして活躍する青島健太さん(元・ヤクルト内野手)が4番を打ち、のちに広島で主戦格の奮投を重ねた川端順さん(現・球団編成部長)がエースを張っていた東芝黄金時代。都市対抗優勝も果たしたし、練習試合でも絶対負けなかった“最強軍団”の時代に1年ちょっとお世話になっていた。

 鶴見のグラウンドへ毎日通い、選手たちと同じ練習用ユニフォームを着せてもらって、ブルペンキャッチャーやバッティングキャッチャー、その他いろいろな練習の手伝いをさせてもらいながら、野球の勉強を重ねた。

日曜劇場やサザエさんのスポンサーから撤退し……。

 私が今このような仕事を続けていられるのも、当時の東芝の指導者、選手の方たちから教わった野球が、土台としてあるからと言って間違いない。

 その東芝が、企業として大きく揺れ続けている。

 細かい事情は皆さんのほうがよくご存知だと思うので、ここでは脇に置くとして、経済オンチの私でも、テレビの『日曜劇場』や『サザエさん』のスポンサーから撤退するという報道に、よほどのことなのだな……と背中がうすら寒くなる思いがしていた。

 日曜劇場といえば『女と味噌汁』であり『うちのホンカン』であり、それ以前に「東芝日曜劇場」であった。「サザエさん」のオープニングでは、「『サザエさん』は東芝がお送りいたしまーす」というサザエさんのひと声に導かれるように、私たちはイソノ家の玄関に入っていったものだ。 

【次ページ】 東芝の象徴の1つである野球部の命運。

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