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都倉賢と福森晃斗、札幌で開花中。
不遇を知る憲剛も「嬉しいよね」。
posted2017/04/28 11:35
text by
いしかわごうGo Ishikawa
photograph by
J.LEAGUE PHOTOS
5年ぶりのJ1復帰を果たした北海道コンサドーレ札幌が健闘を見せている。
開幕こそ連敗でのスタートとなったが、第4節サンフレッチェ広島戦で初白星をあげると、チームは上昇気流に。直近のリーグ戦では、優勝候補と目されているFC東京、川崎フロンターレ、浦和レッズとの強豪相手に1勝1分1敗の五分で乗り切った。浦和戦こそ1点差の惜敗となったが、FC東京戦は逆転勝ち、川崎戦でも終盤に追いつくなど、容易には屈しない粘り強さを見せている。
そんな札幌の骨格を担っている選手を挙げるならば、都倉賢と福森晃斗の2人だろう。
絶対的な高さを誇るストライカーの都倉は、もはや札幌の攻撃における代名詞と言っても過言ではない。第8節終了時点でリーグ戦4得点、得点ランキング3位につけている。
都倉がフィニッシャーならば、起点として存在感を放っているのは左センターバック・福森晃斗である。自陣からのフィードでピンポイントで前線に届けられる左足のキック精度は、驚異の一言だ。J2時代に確立した「福森のクロスを都倉が頭で合わせる」というゴールの方程式は、J1でも健在。対戦相手も対策を練ってきてはいるものの、「わかっていても、やられてしまう」というわけである。
都倉と福森のプロ最初のチームはフロンターレだった。
都倉賢と福森晃斗――実はこの2人には共通点がある。
それは、プロサッカー選手としてのキャリアを川崎フロンターレでスタートしているという点だ。
都倉は2005年から2008年まで、福森は2011年から2014年までそれぞれ在籍。ただ両者とも川崎では十分な出場機会を得ていたとは言いがたい選手だった。ポテンシャルはあっても、その武器を生かす術をチームで見つけられなかったということなのかもしれない。
そこで当時を知る選手に話を聞いてみた。