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文化系プロレスは100年後も生き残る!
映画に込めたDDTの“瞬間最大風速”。 

text by

橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph by(c)2016 DDT PRO-WRESTLING

posted2016/11/23 08:00

文化系プロレスは100年後も生き残る!映画に込めたDDTの“瞬間最大風速”。<Number Web> photograph by (c)2016 DDT PRO-WRESTLING

11月26日(土)より、新宿バルト9 ほか全国順次ロードショー!

フィルムに焼きつけられたライブの興奮。

「この映画、英語タイトルをつけるなら『エゴサーチ(EGOSEARCH)』がいいと思ったんですよね」と松江。高木も坂井も、本当によくツイッターを見ている。おそらく「DDT」や「マッスル坂井」「ササダンゴ」といったワードで検索しているんだろう。カメラを向けられても、食事をしながらでもスマホが手放せない。

 高木は社長として、大会や新たな企画の手応えを確認している。では坂井はどうか。松江によれば、その日、その瞬間の反響を見逃したくないという思いが坂井には強いらしい。プロレスはライブ観戦が基本であり、反響はどうしても“瞬間風速型”になりやすい。興行を作る側にとっては「今はみんな感動してるけど、来週になって別の大会を見たら忘れちゃうんじゃないか」という寂しさもつきまとう。

『俺たち文化系プロレスDDT』は、そんな“瞬間最大風速”を映画に閉じ込めたような作品だ。映画とは、かっこつけた言い方をするなら100年後も鑑賞され、語られ続けるかもしれない芸術。坂井がエゴサーチをしなくなっても、というよりSNSがなくなっても、この映画は残る可能性がある。

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