サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
原口元気の1対1勝率は65%以上!?
身体と精神の好循環が止まらない。
posted2016/10/10 11:00
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Takuya Sugiyama
「来シーズンにむけて気持ち的には、満足して終わるよりもいいかな、と。逆にモチベーションが上がったから。まぁ……来シーズンも頑張ります」
昨シーズンのしめくくりとなった6月のキリンカップ、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦。ヨーロッパのクラブに所属する攻撃的な選手のなかで、コンディション以外の理由で1人だけ出番を与えられなかったのが原口元気だった。
悔しさを押し殺しながら、静かに巻き返しを誓っていた。彼はそんな悔しさも、養分に変えられる選手なのかもしれない。
10月6日のイラク戦で原口は、先月のタイ戦に続く2試合連続ゴールを決めた。
前半26分、自陣で相手からボールを奪うと、それを清武弘嗣が受けたタイミングでゴール前へ飛びだしていった。運動量とインテンシティという、サイドで輝く特長を見せつける動きだった。
そして、ゴールに背を向けたまま右足のインサイドでボールに触れてコースを変える。披露したのは、ストライカー顔負けのシュートだった。ボールはGKの脇をすりぬけ、ゴールラインを超えた。
「あのボールの取り方は得意なんです。キヨくん(清武)と圭佑くん(本田)が良いコンビネーションで崩してくれたので、良いところに入れた。得点のシーンは落ち着いていたと思うし、あれだけ速い攻撃ができれば、どの相手でもチャンスは出来るかなと思います。ああいう良い攻撃がなかなか形にならなかったというのは課題ですけど、これからは増やしていきたいと思います」
相手ボールになった直後に守備のために急いでもどり、ファールを厭わず相手のカウンターの芽を積むシーンもあった。
酒井高徳との連係向上のために、試合翌日から相談。
左サイドでコンビを組む酒井高徳の良さをもう少し引き出したかったと課題も口にしたが、試合翌日の練習では、ランニングをしながらさっそく酒井高徳と身振り手振りをまじえて、解決策を探っていた。
試合前日に、「僕はメンタルもコンディションもトップの状態で明日は出来る」と語っていただけのパフォーマンスを見せた。