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バーディー+ケイン+ルーニー=?
EUROで復権の気配漂うイングランド。

posted2016/06/09 07:00

 
バーディー+ケイン+ルーニー=?EUROで復権の気配漂うイングランド。<Number Web> photograph by AFLO

バーディー、ケインという新星2人を支える仕事でも、ルーニーにならば安心して任せられる。

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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 ロイ・ホジソン代表監督の下でイングランドは変わった。

 EURO2016に臨む代表メンバー23名の平均年齢は25歳。ファビオ・カペッロ前体制下で最後の国際大会となった2010年W杯代表から、4歳も若返っている。

 その上、今大会出場24チーム中の最年少集団を率いるホジソンが「スタイルにこだわりたい」とも言っているように、チームの強みはタレント充実の攻撃陣。就任直後の前回EUROで、引いて守ってカウンターに勝機を見出さざるを得なかった当時のチームとは一線を画すスタイルが実現可能となっている。

 1966年W杯決勝でハットトリックを決めたジェフ・ハーストに言わせれば、「'66年の優勝チーム以来、最もエキサイティングなイングランド」。それが今回のEURO代表だ。

 4年契約で代表再建の基盤作りを任されたホジソンは、世代交代と守備的スタイルからの脱却を課題として抱えていた。現在のチーム状況は、本大会開幕前ながらその手腕を讃えられて然るべきだろう。

 代表は、母国民の間で「半世紀ぶりの国際大会優勝があるかもしれない」とまで言われるようになった。たしかに、ボールを持たせてくれるロシアとスロバキア、そしてギャレス・ベイルはいるが総合力では格下のウェールズと同居するグループBを順当に1位で突破すれば、続くベスト16で強豪国との対決を避けられる公算が高い。だとすれば、巷にある「最低ベスト4」という見方も現実味を帯びる。代表に期待を持って迎えるイングランドの夏は、W杯早期敗退で期待を裏切られた'06年の夏以来だ。

大会前にルーニーが話題になる状況は変わらず。

 それでも、ホジソン続投の可否は本大会での結果次第。その背景には、未だに変わっていない1つの事実がある。国際大会前にウェイン・ルーニーが話題の焦点となる状況だ。過去10年間、怪我による出場の可否やコンディションの良し悪しが注目されてきた代表ストライカーは、30歳で臨む今大会を前にスタメン継続の是非を問われている。

 世間では、ベンチ降格を妥当とする意見が高まる一方だ。前線にはハリー・ケイン、ジェイミー・バーディー、デル・アリの3名が、先発としてルーニーを上回る新戦力として台頭しているからだ。10戦全勝で突破したEURO予選でのチーム得点王はルーニーだが、今季プレミアリーグ終了後の現時点で最も得点の期待できるFWと言えば、やはりリーグ得点王トップ2のケインとバーディーになる。

【次ページ】 ケインとバーディーが同時起用される可能性は高い。

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