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“台湾野球の至宝”張泰山が、
徳島インディゴソックスで見る夢。

posted2016/03/29 10:30

 
“台湾野球の至宝”張泰山が、徳島インディゴソックスで見る夢。<Number Web> photograph by JIRO YAMADA

台湾球界初の2000本安打の記録も持つ張泰山。台湾でのニックネームは「森林王子」。

text by

河嶋宗一

河嶋宗一Soichi Kawashima

PROFILE

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JIRO YAMADA

 台湾球界の至宝、張泰山(チャン・タイシャン)内野手。チャイニーズ・タイペイ代表として2004年五輪、2006年WBCに出場。台湾プロ野球界のみならず、台湾国民でその名を知らない者はいないスーパースターが過去20年間で積み上げた数字は、2134安打・289本塁打・1338打点。いずれも前人未到の記録だ。その張が40歳を迎える今年、活躍の場所に選んだのは海外・日本。それも独立リーグ、四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスだった。

 なぜ、張泰山は日本の独立リーグを選んだのか? 

四国ILがNPBとMLBを結ぶ「ハブ空港化」に。

 昨年7月に中日ドラゴンズに入団して4勝、今季はローテーションの柱として竜党の期待を担うオーストラリア人右腕ドリュー・ネイラー。さらに今季、阪神タイガースに復帰し、先発転向への道を順調に歩む藤川球児。この2人の前所属は「四国アイランドリーグplus」である。

 2009年WBCオーストラリア代表で、MLBでは3Aまで登りつめたこともあるネイラーは右肩手術から3年に渡るリハビリを経て、2014年冬にオーストラリアリーグで実戦復帰。「アメリカ独立リーグからも誘いはあったが、自分のパフォーマンスを発揮するには日本が一番いい。さらにNPBにより近いチームと考えた時に、四国アイランドリーグplusの方がいい」と、香川オリーブガイナーズ入団を選択すると、約半年でジャパニーズドリームを実現させた。

 一方、藤川球児は昨年5月、MLBテキサス・レンジャーズを自由契約後、「バリバリプレーできる時に、野球人口が減っていると聞いている高知の子どもたちに夢を与えられるようにしたい」という想いも胸に、故郷の高知ファイティングドックス入団を決断。先発登板にチャレンジし、ツーシームなどの新球も積極的に使う中で、今年確立されつつあるスタイルの基盤を作り上げた。

 昨年6月8日、鍵山誠・四国アイランドリーグplus・CEOはこのように語っている。

「私は11年目を迎える四国アイランドリーグplusがNPBとMLBに選手を送り込むばかりでなく、NPBとMLBを結ぶ選手のトランジット(中継地)になってもいいと思っていました。今回、藤川投手がMLBから帰ってくる中で、子どもたちに投げている姿を見せてくれる。はじめてレジェンド級の選手に選択肢を示せた部分では歴史的な一歩だと思います」

 「ハブ空港化」の流れは2016年も変わらない。昨年途中入団で、東京ヤクルトスワローズの窮地を救ったミッチ・デニング外野手は今季、愛媛マンダリンパイレーツへ入団。そして、その流れの中で台湾のスーパースター・張泰山内野手もまた、次なるステージへの中継地に四国を選択したのである。

【次ページ】「朋友」中島輝士監督に導かれ、徳島へ。

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