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原口元気が語る「感性と考えと体」。
欧州で戦う土台は出来た、後は――。

posted2016/01/06 10:40

 
顔の造作はもちろん変わっていない。しかし柔らかい表情には明らかに自信と落ち着きを湛えている。

顔の造作はもちろん変わっていない。しかし柔らかい表情には明らかに自信と落ち着きを湛えている。

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

PROFILE

photograph by

Miki Fukano

 原口元気は、「考える人」である。

 12月下旬、2-0と勝利したマインツ戦の翌日にウインターブレイクで日本に帰国するために飛行機に乗り込んだ。

 短いオフに入ったのだから、フライトもリラックスに充てる時間であっていい。

 今季ここまで3位と好調のヘルタを支えている一人。2列目で攻守にわたって献身的かつ精力的に働き、リーグ戦で出場しなかったのは1試合のみ。ほぼ先発を果たしており、チームにとってなくてはならない存在となっている。

 だが彼は充実を感じながらも、課題のほうに意識を向けていた。1得点にとどまっていることを、移動時間を使って整理しようとしていた。

「(マインツ戦の後は)体を休めることが先なんでゆっくり考える時間もなかったので。やっぱり得点が少なかったというのが一番の課題だったし、どうしたらもっと点を獲れるのかなって飛行機のなかでボーッと考えていました」

 バッグからノートを取り出して、4つのポイントを書いた。

 技術、フィジカル、ポジショニング、メンタル。

「長期的に見れば、技術、フィジカルを伸ばしていきたいけど、シーズンはまだ半分終わっただけなんで、すぐに改善できるとすればポジショニングとメンタル。それからまた考え始めたんです」

成功のために繰り返すトライ&エラー。

 考えること――。

 海外の地で成功を遂げるために、彼はトライ&エラーを繰り返してきた。エラーが発生すれば、考えて修正してまたトライする。ドイツに来て2シーズン目。その地道な積み重ねが、成果として表れている。

 今季初ゴールを見てもそうだ。

 9月12日、ホームでのシュツットガルト戦。前半14分、スローインからの流れでペナルティーエリア内にポジションを取ってフリーでボールを受けると、視界にディフェンダーが飛び込んできたことでシュートを選択しなかった。すぐに切り返してシュートコースをつくり、左足でゴールを決めている。

【次ページ】 プレー中は感性、しかし試合前は考える。

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