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ソフトバンク「三軍」出身者たちの矜持。
トライアウトで見せた“再生工場”の力。

posted2015/11/11 11:50

 
ソフトバンク「三軍」出身者たちの矜持。トライアウトで見せた“再生工場”の力。<Number Web> photograph by Genki Taguchi

トライアウトが、チームのユニフォームを着る最後の機会になる選手もいるだろう。

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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Genki Taguchi

 5200人。平日にも関わらず、今年も多くのファンがトライアウト会場に足を運んだ。静岡市がプロ野球の合同トライアウトを誘致してから3年。草薙球場でのその光景も、すっかり定着している様子だった。

 15回の節目を迎えた今回、大きな変化といえば、それまで2回だったのが1回のみの開催になったことだ。戦力外通告を受けた者たちにとってアピールの場が失われることにはなるわけだが、例年、2回目のトライアウトは参加者が大幅に減り、視察に訪れる球界関係者も四国アイランドリーグplusやBCリーグ、海外リーグの代理人、社会人野球が大半を占めていた。

 選手の受け皿が増えてはいるが、今年参加した47名のほとんどがそうだったように、彼らはNPBでのプレーを強く望んでいる。

不退転の決意は、プロの矜持として様になる。

「独立リーグとかでやる気は今のところないです。2回あったとしても、僕は1回しか受けるつもりはありませんでしたから」

 そう言い切ったのは中日の山内壮馬(30歳)だった。今回が3度目の参加となった元ヤクルトの正田樹(34歳)も、これまで毎年1回しかトライアウトを受けてこなかった。その経験も踏まえ、肯定的な意見を述べている。

「こういうのはあまり慣れるものではありませんけど、場の空気というか、ピリピリしているなかでプレーをするのは、ここに来る選手にとってはいいことだと思います」

 過去、年間2度のトライアウトに参加した選手の多くが、「野球への未練を断ち切るために来た」と気持ちを整理していたように、1回目で様々な答えを出す。そう考えれば、不退転の決意でNPBでの現役続行、あるいは復帰を賭けてトライアウトに臨む姿勢はプロの矜持として様になる。

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