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ヤクルト躍進の陰にユニフォーム!?
“優勝請負”デザイナーの仕事術。

posted2015/10/12 10:40

 
館山昌平が復帰初勝利を上げた時着ていたのがこの燕パワーユニフォームである。

館山昌平が復帰初勝利を上げた時着ていたのがこの燕パワーユニフォームである。

text by

日比野恭三

日比野恭三Kyozo Hibino

PROFILE

photograph by

NIKKAN SPORTS

 紺、赤、水色、緑、紫、赤、黄色。

 この並びを見てピンと来た方は熱心な野球好き、いや、大のホークスファンと言っていいだろう。

 ホークスは2004年から「鷹の祭典」と銘打ったイベントを毎年7月頃に実施している。入場者にレプリカユニフォームを配布して球場を一色に染め上げ、一体感のある応援を演出しようという試みだ。2006年からは期間限定のオリジナルユニフォームを用意するようになったが、2009年に初めて、チームカラーである黄色や黒以外の色を使ったユニフォーム、名付けて『玄界灘ブルー』(紺)がつくられた。以後、『カチドキレッド』(赤)、『チャンピオンブルー』(水色)、『ブイブイグリーン』(緑)、『ガッツパープル』(紫)、『カチドキレッド2014』(赤)、そして2015年の『熱男イエロー』(黄色)と続いてきた。

 同様の動きは他球団にも広まり、迷彩柄やデニム風など、各球団のイメージと大きく異なる斬新な色やデザインのユニフォームに驚かされるのは今や珍しいことではない。

限定ユニをデザインした2球団が日本一に。

 野球オタクを自任するグラフィックデザイナーの大岩 Larry 正志さんが初めてプロ野球チームのオリジナルユニフォームをデザインしたのは、2008年のこと。縁あって、ライオンズの交流戦限定ユニフォームを手がけた。

 2013年には、イーグルスの夏季着用企画ユニフォーム「TOHOKU GREEN」をデザイン。田中将大が開幕16連勝のプロ野球新記録を達成した時に、この緑色のユニフォームを身にまとっていたこともあり、「楽天×緑」の取り合わせは強い印象を残した(TOHOKU GREENユニフォームはデザインを変えながら、2014、2015シーズンにも引き継がれている)。

 2008年のライオンズと、2013年のイーグルス。両者の共通点にお気づきだろうか。そう、いずれもその年、日本一となったのだ。

 ライオンズは前年の2007年に5位となり、実に26年ぶりのBクラス転落からの復活劇。2012年に4位だったイーグルスは、球団創設9年目にして初の日本一に輝いた。こうした経緯を知るコアな野球ファンの中には、大岩さんを「あげちん」と評する人もいる。

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