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J1残留を懸けた阿鼻叫喚の残り5節。
過去逆転が起こった勝ち点差は「2」。

posted2015/10/02 10:40

 
J1残留を懸けた阿鼻叫喚の残り5節。過去逆転が起こった勝ち点差は「2」。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

8月1日に大榎克己の後を継いで清水の監督に就任した田坂和昭。この苦境を乗り切ることができるか。

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茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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「選手にも話しましたが、唯一の救いはサポーターが最後まで応援し続けてくれることだと思います」

 9月26日、IAIスタジアム日本平。

 監督会見で清水の田坂和昭監督は開口一番、こう話した。

 この日行なわれた清水vs.広島。両チームの立場は対照的だった。第5節以降、降格圏の16位以下から抜け出せない前者と、セカンドステージ優勝と年間勝点1位を目指す後者。この日の清水はキックオフ直後からハイプレスを仕掛けたが、試合巧者の広島にカウンターとセットプレーから立て続けに得点を奪われる展開となった。

 後半、清水は昨季の残留争いで奮闘した村田和哉を投入。そして64分にはFKを鄭大世(チョン・テセ)がヘディングで合わせ、追撃ムードが高まった。しかし広島の佐藤寿人が「押し込まれる展開になって自分も交代して、難しい展開になったけど3点目が大きかった」と語った通り、佐藤と代わってピッチに入った浅野拓磨の2ゴールなどで突き放され、1-5。この前節での浦和戦(1-4)に続く大敗に、試合終了直後のスタジアムは沈黙に包まれた。

「残り5試合、勝点を獲り続けるしかないんだ!」

 試合後には、選手たちを乗せたオレンジ色のチームバスに向けて、悲痛な叫び声を挙げるサポーターもいた。

天国と地獄を分ける、残りは5試合。

 今シーズンのJ1リーグ戦は2ステージ制、そしてチャンピオンシップを戦って覇権を争っている。一方で残留争いは昨年までと同様、シーズンを通じた年間勝点によって運命が決まる。

 以下、5試合を残した現状での残留争いの順位表を記す。

<順位> <チーム> <勝点> <得失>
11    仙台    32    +1
12    神戸    32    -2
13    甲府    32    -14
14    鳥栖    31    -19
15    新潟    29    -15
16    松本    24    -21
17    山形    21    -22
18    清水    21    -24

【次ページ】 勝ち点10台のチームが無い混戦模様。

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