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<ラグビーW杯に懸ける男たち>
リーチ マイケル「先頭で、突き抜ける」
posted2015/09/18 10:00
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph by
Tadayuki Minamoto
ジャパンの主将。桜の男たちを先導するのは、高校入学時から日本で育った武骨なバックローだ。謙虚さと荒々しさを併せ持った生粋の戦士が、ワールドカップの死闘最前線に身体を投げ出す。
「MVPを1人あげるなら、リーチです」
日本代表のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)が、あるトークイベントでそう言ったのは、HC就任1年目、欧州遠征の後だった。エディーは続けた。
「ジョージア戦で、リーチが相手の顔を手ではたいて、危険なプレーとしてペナルティを取られて、レフェリーから注意を受けた場面があった。その直後、リーチは同じ選手に、まったく躊躇なく激しいタックルに行った。これがインターナショナルです」