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ドルトムントと新監督の「良い感触」。
香川真司も交えスタメン争いが激化! 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2015/07/30 11:30

ドルトムントと新監督の「良い感触」。香川真司も交えスタメン争いが激化!<Number Web> photograph by AFLO

まさかの7位に終わり、黄金期を築いたユルゲン・クロップが退任したドルトムント。香川真司にとっても、輝きを取り戻す正念場のシーズンとなる。

 スコアはあてにならず、勝敗にもさして意味はない。プレシーズンとはそういうものだ。

 ただ、そこにシーズンを占うヒントは潜んでいる。

 7月25日、ドルトムントがキャンプを張るスイスで行なわれたユベントスとのテストマッチは、ドルトムントが前半と後半にそれぞれ1ゴールずつを決め、2-0というスコアで終わった。

「とても良い感触がある。チームには活力と良いムードが漂っているね」

 試合後にトゥヘル新監督はそう話した。しかしそれはもちろん、勝敗やスコアから得たものではないだろう。

 ユベントスが開幕まで1カ月近くあるのに対して、ドルトムントは5日後にEL予選3回戦を控えているので、仕上がりの調子には大きな差がある。

 昨シーズンのCLの決勝トーナメント1回戦で対戦した際には、ファーストレグ、セカンドレグともにドルトムントは完敗していたが、この試合をもって両チームの差が埋まったと断ずることは出来ない。それでも、ドイツの雄に明るい材料が見えたのは確かだった。そして、それがユベントス戦だったということは少なくない意味を持っていたに違いない。

引いてスペースを消された時に、攻撃が機能しない。

 昨シーズンのドルトムントが直面したのは、2つの「限界」だった。

 1つ目は、ドルトムント対策を講じてきた相手との戦いで味わった限界だ。

 近年の補強の傾向が走力、スピードを重視するものだったこともあり、ドルトムントの選手たちが力を発揮しやすいのは、スペースがある場合だった。ところが相手に、ボールを保持することを諦めてスペースを消しにかかられると、ドルトムントはたちまち“らしさ”を出せなくなった。

 ゴールを割ろうとして前がかりになり、攻め上がった自陣には広大なスペースが空く。その結果、カウンターをくらって失点し、そのまま敗れる試合が増えていた。ボールを失った時に素早くプレッシャーをかけて奪い返せれば良いのだが、昨シーズン、特にシーズン前半戦はそれも出来なかった。

 もちろん、問題は守備だけにあったわけではない。攻撃では、遅攻の精度の低さも問題だった。パスを回しながら相手の守備の綻びを突くこともできず、攻撃のスイッチも機能していなかった。

【次ページ】 ユベントス、バイエルンに昨季は完敗。

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