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日本ゴルフの低いトレーニング意識。
クラブをカスタムするように、体も。 

text by

桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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photograph byKyodo News

posted2015/06/03 10:30

日本ゴルフの低いトレーニング意識。クラブをカスタムするように、体も。<Number Web> photograph by Kyodo News

昨年よりも明らかに一回りすっきりとした谷口徹。レギュラーツアーでの活躍を諦めていないからこそ、47歳からでも肉体改造を辞さない構えだ。

 47歳になった谷口徹が最近、筋力トレーニングにハマっているらしい。

 谷口は、19勝目を挙げた2012年シーズンを最後に優勝から見放されている。技術で年下の選手に負ける気はないが、プロ20年戦士には思い当たる節があった。飛距離が落ちたこと、小さな故障が重なってトップフォームを維持できなくなったこと……。

 このまま、3年後に迫ったシニアツアーに飛び込むつもりはない。アラフォーから“アラフィフ”に差し掛かったところで、本格的な肉体改造を決断した。谷口はこのオフ、多くのアスリートが鍛錬している東京のジムに大阪の自宅から通い詰め、シーズンインしてからもそこで教わったメニューを忠実にこなす毎日を過ごしている。

「体が全体的に締まってきた。メニューがいくつあるかなんて数えてられない。最後の方になったら、怒涛の“追い込み”が始まる」

 腹回りの印象も確かにすっきりした。「最近じゃトレーニングをやらないと落ち着かない」とまで言う。

 滑らかな口から出た目標は「体だけ、ロリー(マキロイ)に近づけること」。世界ランク1位のマキロイは、“元カノ”のキャロライン・ウォズニアッキらテニス選手に刺激され、いまやフィットネス雑誌に取り上げられるほどにパンプアップしている。リップサービスだとしても、谷口の本気度はうかがえる。

シニア世代の51歳でも、強靭な肉体を誇るヒメネス。

 マキロイ以前にも、谷口には海外選手の肉体に驚かされた経験がある。

 ミゲル・アンヘル・ヒメネスという選手がいる。スペイン出身の51歳で、欧州ツアーを中心に20勝以上を挙げている大ベテランだ。年齢的にはシニア世代だが、昨季はレギュラーツアーで2勝を挙げて最年長優勝記録を樹立。世界ランクも50位以内をキープしている。

 ウェーブがかかった長髪にヒゲ、葉巻とワインを愛する男として知られる一方で、活躍の度にその強靭な肉体が話題になる。

 2本のアイアンを使ったウォーミングアップ時の独自のストレッチは、ラウンド前の練習場のギャラリーの視線を集める“名物”。しかもヒメネスは、そこに登場する前に、必ずトレーニング設備のある部屋に1時間以上こもり、大汗を流すというルーティンを欠かさない。

【次ページ】 藤田は専用ジム、塚田は「ライザップ」。

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