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<ラグビーW杯に懸ける男たち> 大野均 「タフガイは三度立ち上がる」 

text by

鎮勝也

鎮勝也Katsuya Shizume

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photograph byTadayuki Minamoto

posted2015/07/14 10:00

<ラグビーW杯に懸ける男たち> 大野均 「タフガイは三度立ち上がる」<Number Web> photograph by Tadayuki Minamoto
今や“最年長”となった偉丈夫が静かに燃やす闘志。
4月、彼は熾烈を極めるポジション争いに突入した。
ワールドカップでの勝利という、本物の勲章を求めて。

 長髪に刈り込んだあごひげ、瞳は漆黒だ。褐色の肌と相まって野性味があふれる。

 大野均。東芝に所属する36歳は、今年9月に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)イングランド大会の日本代表候補の中で、最年長になる。'04年5月16日の韓国戦での代表デビュー以来、12年間で積み上げてきたキャップ(日本代表としての試合出場数)は87。国内最多である。W杯には'07、'11年の2回出場した。

 192cm、105kgの大型ロックとして15人の肉体的、精神的主柱となる。勢いと鋭さを併せ持つプレースタイル。モールでは掴み押しの芯になり、ラックは頭から突っ込み、相手をはがす。

ベテラン風を吹かしていてはダメ。常に100%を。

――今回、W杯メンバーに選出されれば、3大会連続になります。

「W杯は4年に1回です。実力もそうですが運もいる。特別な選手が行ける特別な場所。ぜひ選ばれたいですね」

――最年長です。引っ張っていかないといけない、という思いはありますか。

「ベテラン風を吹かしていてはダメです。練習でも率先してやらないといけません。常に100%出し切ることで、若手にもいい影響を与えられれば」

――エディー・ジョーンズは'12年の日本代表ヘッドコーチ就任当初、「大野は'15年にはいないでしょう。でも今の若いチームには必要だ」と言いました。その'15年です。

「そう思った選手をここまで選び続けてくれたことに感謝しています。自分でもよく残っていると思う。エディーさんの期待に応えようと頑張ってきた3年間でした」

 日本代表のロックは激戦区である。

 2歳下の伊藤鐘史(神戸製鋼)は直近の代表ゲームとなる昨年11月のルーマニア、グルジア戦で先発した。196cmと高さが武器のトンプソン・ルーク(近鉄)もいる。昨年9月に日本国籍を取得し、W杯出場が視野に入ったヒーナン・ダニエル(パナソニック)は元オーストラリア代表である。

【次ページ】 ロックに不可欠な激しさと、運動量でもアピール。

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