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セリエAの最強ドリブラーに名乗り。
パレルモの21歳、ディバラの衝撃。 

text by

弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph byAFLO

posted2015/02/04 10:40

セリエAの最強ドリブラーに名乗り。パレルモの21歳、ディバラの衝撃。<Number Web> photograph by AFLO

そのプレースタイルから「アグエロ2世」と呼ばれるディバラ。すでに本家を超えそうな活躍だ。

 冬の寒波に晒されていても、南国パレルモのスタジアムは今季も熱い。

 パレルモは、1日の21節ベローナ戦で2-1の逆転勝ちを収め、7位へ浮上した。ミランやインテルを従える快進撃で、EL出場圏も視界に捉える。この勢いは、まだまだ収まりそうもない。

 風光明媚な本拠地バルベラを沸かせる主役は、21歳の若武者FWパウロ・ディバラだ。

 前半戦19試合での二桁得点は、かつてFWカバーニ(現パリSG)やFWミッコリ(現レッチェ)ですら成し得なかったクラブ史上初の快挙。ベローナ戦でも鮮やかな同点FK弾を決めて、今季11点目を挙げた。そのうち10点はキックオフから45分までの間に決めたもので、試合の前半に滅法強い。得点ランクでも、堂々の4位につける。

 パレルモの街に出れば、今や童顔のストライカーを知らない人間はいない。

「(バールで)ようやくコーヒー代をチャラにしてもらえるようになったよ(笑)」

 そうはにかむディバラは、177cmとセンターフォワードとしては小柄だが、彼には高さ不足を補って余りある武器がある。

ゴール量産を可能にした、圧倒的なドリブル力。

 ゴール量産を可能にしたのは、鋭い加速と蛇行制御を両立させながら、シュートへ直結するドリブル能力だ。足腰の強さが、南米育ちであることを観る者へ強く印象付ける。

 マーカーを背負ったときでも体勢を崩さず、一気呵成に切り込むドリブラーとしての真価を見せつけたのは、アウェーの地で2-0で完勝した10節ミラン戦のゴールだろう。

 中央から出されたパスを受けると、左アウトサイドから回り込んでコロンビア代表DFサパタを引きずり倒し、斜めの体勢からシュートを対角に突き刺した。

 ミラン戦を皮切りに、14節トリノ戦まで5試合連続ゴールの大当たり。その後もコンスタントに得点を重ね、今季のセリエAベストドリブラーの最有力候補に成り上がった。

 低い重心から、しっかり力を乗せたシュートを打てるイタリア人FWはそれほどいない。ナポリ出身の祖母を持つディバラに、イタリア代表監督コンテはアズーリに誘ったが、若者は丁重に断った。やはり、アルゼンチン代表の水色ストライプは諦めきれないのだ。

【次ページ】 3年前、18歳のディバラはまったくの無名選手だった。

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