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セブンズと15人制、女子の進歩は両輪で。
~ラグビーガールズの強化策~ 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byNobuhiko Otomo

posted2014/12/27 10:30

12月27日は花園で女子高校セブンズがある。会長杯MVP平野恵里子(日体大)も出場した。

12月27日は花園で女子高校セブンズがある。会長杯MVP平野恵里子(日体大)も出場した。

「女子もラグビーするの?」

 そんな質問を、最近は受けなくなった。'16年リオ五輪から7人制ラグビーが男女とも正式種目入り。仁川アジア大会では日本男子が金、女子が銀メダルに輝いた。リオと東京でのメダル獲得に向け、'14年春には女子の国内サーキットも誕生。大学と社会人を問わず7人制を主眼とした新チーム立ち上げも相次いでいる。高校生女子の大会も、春の選抜大会(熊谷)、夏のコベルコ杯(菅平)、冬の東西対抗(大阪・花園)という3大会がカレンダーに定着。小中高生を対象にしたユースアカデミーも頻繁に開催され、オリンピアンを目指すラグビーガールズが元気に楕円球を追う。「女子ラグビー」の認知度はかなり高まった。

 しかし、それは7人制に限った話だ。取り残された形なのが15人制の女子ラグビー。ワールドカップには'02年を最後に3大会連続で出場権を逃し続けている。そんな現状を打破するため、'13年まで行われていた「全国女子交流大会」をリニューアルして発足したのが15人制の全国女子選手権だ。11月23日、江戸川区陸上競技場で行われた大会には全国からシニア、ジュニア多数のチームが集まり、メインタイトルの「会長杯」は日体大が名古屋レディースを破って優勝したが、激しく刺さるタックルからカウンターの応酬まで、見応えのある熱戦だった。

15人制は試合時間が長い分、修正力が見につく。

「15人制は楽しいですね」

 選手の多くが、弾んだ声でそう言った。

「7人制はスピードや個人技がメインだけど、15人制は味方同士で助け合える」

「集団プレーが多いから、仲間を近くに感じられます」……などなど。

 そして15人制の魅力は、情緒的なものにとどまらない。ある指導者は指摘する。

「7人制よりも試合時間が長い分、試合中に考えたり修正したりできるんだ」

 実際、女子7人制日本代表の強化スタッフからは「女子の選手は経験値が少ないんです」という嘆きをよく聞く。実戦では想定外の事態が連続して発生する。7人制の試合は7分ハーフだ。動揺したら、対応を考える間もなく終わってしまう。絶対的なラグビー経験の不足を少しでも補うには、30~40分ハーフで行われる15人制の試合経験がより効果的だろう。

 7人制と15人制の進歩は矛盾しないはず。ラグビー娘たちよ、両方頑張れ!

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