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凱旋門賞、フランスのトレヴが連覇。
6着が最高の日本勢、完敗の内実。
posted2014/10/06 11:30
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Yuji Takahashi
今年も積年の夢は叶わなかった。
10月5日、フランス・ロンシャン競馬場で行われた第93回凱旋門賞に挑んだハープスター、ジャスタウェイ、ゴールドシップの日本馬3頭は、それぞれ6、8、14着に敗れた。優勝したのは昨年につづきフランスの牝馬トレヴ。1977、'78年のアレッジド以来となる連覇を果たした。
凱旋門賞史上最多、3頭の日本馬が参戦するとあって、場内は多くの日本人ファンで賑わっていた。
馬場状態は「ボン(良)」。普段軽い馬場でレースをしている日本馬にとって、おあつらえ向きの条件だと思われた。
速いスタートが切れなかった、日本勢3頭。
ゲートがあき、フルゲート20頭の出走馬が飛び出す。
しかし、チームジャパンの3頭は、どれもあまり速いスタートを切ることができなかった。
「走り方は日本のレースと変わらなかった」と言う横山典弘のゴールドシップはゆっくりとゲートを出て、最後方からの競馬となった。
川田将雅のハープスターも無理にポジションをとりには行かず、後方に待機。
3頭のうち最もスタートのよかった福永祐一のジャスタウェイは、後方2番手のハープスターより3、4馬身前、馬群の後方でレースを進めた。
「いいスタートを切ったが、行き脚がつかなかった。思ったより後ろになってしまった」と福永。
ステップレースのひとつ、ニエル賞を勝ったエクト陣営が用意した“ラビット(ペースメーカー)”のモンヴィロンが引っ張る流れは、この馬場にしてはやや遅めで、馬群は先頭から最後方のゴールドシップまで15馬身もないように見えた。
淡々とした流れのなか、トレヴは6、7番手の内につけ、ジャスタウェイは後方集団、そこからさらに遅れてハープスター、最後方にゴールドシップという馬順で進み、“フォルスストレート(偽りの直線)”に差しかかっても目立った動きはなかった。