女三代フルマラソンに挑むBACK NUMBER

79歳、55歳、27歳マラソン挑戦記。
靴、服、タイツを買うのに4時間!? 

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中島彩

中島彩Aya Nakajima

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photograph byAya Nakajima

posted2014/09/18 10:30

79歳、55歳、27歳マラソン挑戦記。靴、服、タイツを買うのに4時間!?<Number Web> photograph by Aya Nakajima

買い物したミズノの前で3人でポーズ。まさかこの服を選ぶのにあんなに時間がかかるだなんて……。

~前回までのあらすじ~

 来る10月26日(日)に開かれる大阪マラソンに出場することになった27歳の私、55歳の母、79歳の祖母。

 フルマラソンはもちろん、100kmマラソンや24時間マラソンにも出場したドMランナーの私、去年の大阪マラソンを制限時間ギリギリながら完走したことを自慢する母、「私も完走できる!」と自信満々ながらフルマラソンの距離が42.195kmだということすら知らなかった祖母。

 3人は、夢のフルマラソンを完走できるのでしょうか!?

祖母がお店まで持参したものは……。

 マラソンを走るためには、何はともあれシューズとウェア!

 ということで、私たちが向かった先はミズノの大阪本店。ミズノの御膝元だからか大阪人はミズノ好きが多く、ミーハーな母もその一人でした。

 お店に着くと、ベテランのアドバイザーがついて相談に乗ってくれて、いよいよお買い物開始です。

 まずは、ランニングシューズ! なんといってもシューズが無ければ始まりません。

 さぁどのシューズがいいですかね~と、選びはじめようとした時、祖母がカバンからある物を取りだしました。

「これ見て欲しいですねん」と取り出したのは、なんとおんぼろのシューズ! 何十年も履き続けてきたウォーキングシューズを持参していたのです。さらに「このシューズは、いつになっても悪くならないねん!」と自信満々!

 しかし一般的に、シューズの寿命は600km。一日に5km歩けば、4カ月で機能が落ちてきます。祖母のおんぼろシューズは、たとえ大切にしていたとしても、完全に寿命がきている。

 私と母で「だからそれは寿命だっていったやん」と言うものの「だって、プロに見てもらわな分からんやん! でも、店員さんが寿命やっていうなら新しいの買うわ」と、納得してくれました。おばあちゃん、その靴はそもそもランニングシューズじゃないから……。

「最近のシューズはもっと軽く走れますよ」というアドバイザーさんの説得もあり、祖母は可愛い赤色のランニングシューズを選びました。

「ちょっと派手かなぁ」と言いつつ、パタパタと店内を歩く祖母。あの歩き方は、完全にノリノリでした。

【次ページ】 タイツの感想は「お腹の肉がすっきりする」。

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中島彩

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