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<トレイルランナー連続インタビュー> 山を走ることが人生について教えてくれたこと。 

text by

山田洋

山田洋Hiroshi Yamada

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photograph bySho Fujimaki

posted2014/09/17 11:00

<トレイルランナー連続インタビュー> 山を走ることが人生について教えてくれたこと。<Number Web> photograph by Sho Fujimaki
昼夜を問わず、100マイルもの山道を駆け抜ける
トレイルランニングのトップ選手たち。
ウルトラトレイル・マウントフジに出場するために集った
4人のランナーの声に耳を傾けると、他のプロスポーツにはない、
各々の人生と“山を走ること”の濃密な関係が浮かびあがってきた。

好評発売中の「Number Do 達人が教える 山旅に行こう。」より、
世界的トレイルランナーの連続インタビューを一部公開します。

 第3回を迎えたウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)。今季から始まった長距離トレイルランニングレースのシリーズ戦「UTWT(ウルトラトレイルワールドツアー)」に組み込まれたこともあり、今年は世界中からトップランナーが多く集った。

 アメリカやヨーロッパを中心にレースで実績を残し、ランナーたちの憧れの的になり、アウトドアブランドなどからサポートを受けているアスリートたちだ。

 そんな彼らに、ひとつの質問をしてみたかった。

――あなたにとってトレイルランニングは、仕事ですか? 趣味? それともライフスタイルなのでしょうか?

 トレイルランニングというスポーツには、様々な側面がある。順位やタイムを争う競技としての一面、山を楽しむアウトドア・レジャーとしての一面、そして文明社会で生きる自分を見つめ直すきっかけとしての一面。どの側面が強くなるのかは人それぞれだ。

 では、多かれ少なかれトレイルランニングを“仕事”としているトップ選手たちは、どうなのだろうか?

 日本のレースを走るためにやってきた4人の選手たちに話を聞くと、奇しくもまったく同じ答えが返ってきた。

サハラ、南極などの大会で優勝したライアン・サンデス。

「私にとってトレイルランニングは、ライフスタイルそのものです」

 ライアン・サンデスのランナーとしての経歴は異色だ。

 '08年、7日間で250kmを走破するゴビ砂漠でのステージレースが、実質的なキャリアのスタート。砂漠の上をひたすら走るというユニークさ、その場所で身体を追い込むことでしか得られない体験が彼を魅了した。

 その後、エジプトのサハラ、チリのアタカマという世界の砂漠、さらには南極を走り、全レースで優勝するという快挙を成し遂げた。

「知らない場所を旅行してみたいという気持ちが強かったんだ。特に南極は一生に一度行けるかどうか分からない場所なので、素晴らしい思い出になったね。母国だけに留まっていると学べる事は限られるし、走ることをきっかけにして海外に出ていくことは価値あることだと思っている」

【次ページ】 ウルトラトレイルラン以外にも様々なスポーツを楽しむ。

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